音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

東山奈央は“イマココ”に。

 普段は某箱庭ロックバンドの音楽に耳やら脳を存分に溶かしているわたしだが、以前は2次元界隈にどっぷりと浸かっていた。お金がない中でもグッズをたくさん集めて痛バックを作ったり、毎年京都で開かれている「京都国際マンガ&アニメフェア」(通称:京まふ)に2018年、2019年と2年連続で通ったりした。今は箱庭ロックバンドに人生を任せているのでアニメ熱が脳内を占めているわけではないが、わたしの今のオタク生活の礎はここで作られたと言ってもいい(中学生の頃は声優オタクを通り越して本気で声優になりたいとか思っていたんだけどそれはまた別の機会に)。

 

 今日は、声優界隈で今でも大好きな推しさんを紹介したいと思う。推し…というより女神様のような存在です(言い方がオタク)。

 

 名を、東山奈央(とうやまなお)ちゃん、という。

 

 今や星の数ほど声優がいる中で、なぜ彼女のことが好きなのか。理由は、単純に彼女の凄さに惚れているからだ。

 

 今回の記事は、わたしが彼女に出逢った時のことを中心に書こうと思う(この次に書く記事がめちゃくちゃお堅いものになる予定なので今回はオタクモード全開です)。よろしくどうぞ。

 

 

 

 わたしが彼女と初めて出会ったのは、忘れもしない2017年5月27日

 初めて声優関連のイベントに行った話をしよう(※ここからは当時を思い出しながら書きます)。

 

 彼女はアーティスト名義でCDをいくつか出していて、この日はニューシングルのリリースイベントがあった(short ver.にはなるけどYouTubeにあるMVのリンク貼っときます、ご興味あればよろしくお願いします…!)。

 

 

 イベントが開催された場所は阪急西宮ガーデンズ(わたしの住んでる県内に位置する割と知名度のあるショッピングモール)。当時声優オタクだったわたしは「へ~、ガーデンズに声優さんが来るんか…詳しくは知らんけどちょっと行ってみようかな」というめちゃくちゃ軽いノリで行くことを決めた。それが出逢いの始まり。

 その当時、わたしが彼女に抱いていたイメージは「アザラシのゴマちゃん」か「マクロス△に出てる」か「きんいろモザイク…?」くらいだった。とんでもなく無知。失礼もいいとこなんだよな……せめて代表作は知っとこうね

 そして、当時のツイートが…あった…

 

 

 関西弁ですか?可愛いですね…(喜びのため息)

 どこの界隈の推しさんもそうなんだけど、関西出身じゃない方が突然るんるんして関西弁使い始めるの良い意味で心臓に悪いし、たどたどしくてめちゃくちゃ可愛らしい……と常々思ってます、関西人より。

 

 

 当時の話に戻る。

 会場に着くと長蛇の列。そんなに有名な声優さんなのか…とびっくりしつつ、最後尾に並んだ。とりあえず何か関連したやつ聴かなきゃな、と思ったわたしは、あらかじめスマホに音源を入れていたマクロス△の曲を聴いて待った。

 この日はCDを購入したらお渡し会に参加できる、というので、せっかくなら…とCDを買うことにした。ただここで買ったのは通常版なのでDVDが付いてない方だったんですね。値段もあんまり大差ないしどうせ後々好きになるんだからDVD付いた方買っててくれ……と当時の自分に言いたくなる。箱庭ロックバンド…UNISON SQUARE GARDENのファンになる以前で言うならば、これが初めて買ったCDである。そしてCDを買えば優先席?とやらにも座れるらしく、わたしは整番460番台を引き当てた。後から気づいたけど、最後の番号が確か500番だったからわたしのこの番号はめちゃくちゃ後ろの方でした。さすがわたし、整番運がない。 

 西宮ガーデンズ内で適当に時間を潰して、集合時間にもう一度会場に行った。整番が460番代だから「あぁ、これは後ろの方になっちゃうな……」と思いながら座席に行くと、運良く最前列に1人分だけのスペースがあったのでそこに座った。隣に座ってたオタクお兄さん2人組(背負ってたリュックがアニメキャラクターの柄だったのでそう判断した)が東山ちゃんの話で盛り上がっていて、心の中で「はぇ~…めちゃ詳しい人がいらっしゃる……」とか思ってた。この時話しかければ良かったな…当時は中二病拗らせたコミュ症だったからね。話しかけるなんてとても無理でした

 そして距離はめちゃ近。彼女とわたしの間隔はだいたい5mくらいだった。彼女は今となっては超人気声優になってしまったので、現在開催されているライブなどで最前列を取ることは容易ではないだろう(しかも今の情勢の場合だと実際にはもっと距離を取らなくてはいけない)。わたしは実は、ものすごく運が良かったらしい。

 

 そんな激近距離で開演まで待っていると、突如としてリハーサルと称して彼女が舞台袖から登場した。さすがに予想外すぎたからびっくりしたし、それと同時に「うわ……めっちゃかわいい人……」と思った。第一印象、最高。

 そのリハーサルでは、本番に披露する楽曲を1コーラスずつ2曲ほど練習していたかな…

 東山ちゃんは思っていた以上に歌唱力が高くて、わたしはただ口をぽかんと開けて見守ることしか出来なかった。リハーサルの段階で本気なのよ…

 歌いながらも「ボーカルの音量もう少し上げてもいいかもしれません!」と調節をPAさん(音量を操る人)に指示したりもしていて、声優という仕事に対してプロなんだな…とひしひしと感じることができた。

 リハーサルを終え、一度舞台袖に戻る際には「また後で!」と笑顔で去っていった。この時点で余韻が凄い。既に彼女の魅力にただただ圧倒されていた。

 

 …と、ここまで書いたところで、当時のレポを発掘したので載せておこうと思う。

 (めっちゃサラっと「レポあった」って今書いたけど家中小1時間探しました…つかれた…)

 

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 これは多分…イベント行った当日に家帰って描いたやつだったと思う。等身と画力なさすぎて本人に申し訳なくなってきた…

 彼女はわたしのイラストでは表せないほど、美人で可愛かった記憶があります…

 

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 この2枚のレポは、東山ちゃんが翌々年(2019年だったかな?)に再び西宮ガーデンズにリリースイベントに来てくれた記念に思い立って描いたもの。この翌々年のイベント、わたしは大雨で泣く泣く行くのを断念した(西宮ガーデンズ、割と家から近いのにな…)。 今思えばどうにかしてでも行けば良かったな…なんて思う。なかなかこっち(関西)に来れる状況じゃなくなっちゃたからなぁ…

 

 東山ちゃんが楽曲を披露している時は本当に“歌のお姉さん”といった感じで、観客側からは360度どこからでも彼女を見ることのできるステージの上、美しく舞う蝶のようだった。曲の間にMC的なものも少し挟んでいたんだけど、ひとたび彼女が喋ると「え?今歌ってたのと同じ人??」と思わされるくらいに可愛らしかった。溢れる“妹”感…東山ちゃんから目を離すことが出来なかった。

 

 当時、特に印象的で今でも鮮明に思い出すことのできる出来事があった。東山奈央ちゃんのファンになったのはこの事がきっかけと言っても過言ではない。

 この日彼女はシングル表題曲2曲、カップリング2曲を披露していたのだが、3曲目に披露した「月がきれい」という楽曲でのこと。

 

 

夕暮れ落ちる前に

白い月が昇る

 「月がきれい」出だしの歌詞である。一見すると何もない詞だが、彼女に歌わせると詞が輝いて聴こえる。

 同期音のイントロが始まって、彼女がこの詞を歌い出した途端、わたしの目の前には夜の景色が広がっていた。

 真っ暗で、白い月だけが昇って、周りの人たちは誰も彼もいなくなって。東山ちゃんとわたししかいない世界。一瞬、何が起こったのか分からなかった。こんな体験は初めてだった。

 次の瞬間には魔法が解けてしまったように昼の明るい景色に戻っていて「あれは何だったんだ…」と目を凝らして彼女を見つめてしまった。そうこうしているうちに曲は進む。

 この出来事を後から考えてみたのだが、別に彼女が特別な魔法の使い手だっただけではない。わたしは『プロの声優』の凄さをこの瞬間に知ったのだ、と。

 その事に気づいてからわたしも「東山ちゃんみたいな可愛くて歌も上手い声優になりたい!」と声優を目指すことになるんだけど、高校2年生くらいの時に厳しい現実を知って断念した。声優界は一見すると華やかそうに見える世界。だがその裏ではとんでもない努力をしているのだと、色んな場面で思い知らされた(わたし自身が放送部だったから余計に現実を知る場面が多かったのかもしれない)。

 自信のことを見る人の、歌を聴いている人の、世界や景色さえも変えてしまう東山奈央ちゃんは本当に凄い人だと思う。

 

 

 歌を披露した後にあった、お渡し会の話を少し…

 彼女、このイベントの前日くらいにニコニコ生放送で「明日(のイベント)は制服着まーす!」と言っていたらしのだが、全くもってそんなことをミリも知らないわたしは、ステージから一旦捌けて制服姿でまた登場した彼女に驚いてしまった。

 当時のわたしがかなり(良い意味で)衝撃だった制服姿はこちらです。

 

 

 上のツイートはCD特典についてくるポスターの写真。思ったよりでかかったのでリュックサックに入らずはみ出すという事態に見舞われた。偏見だけど秋葉原にいるオタクさんみたいでテンション上がった。実は密かに憧れてます

 彼女に会ったあとしばらくこのポスターを自分の部屋の壁に貼ってたこともあったんだけど、あまりにも可愛すぎたのでやめた。直視できないんだよな……ポスターは今でも大事にとってあるよ

 

 そして、こちらがわたしが実際に会ってきた東山ちゃん。

 

 

え、なんで20代なのに制服似合うの???かわいいんですけど??????

 思わず大文字にしてしまった…読んでくれてるあなた、驚かせてしまったならすまんよ…

 ここで東山奈央オタクの誕生である(※よく考えたら「制服かわいー!!」と思ってファンと化すの普通に気持ち悪いけどな…おなごだから許せ……)

 

 さて、そんなきゃぴきゃぴ制服姿でお渡し会をやるわけですよ、もうわたし固まってしまって無理。推しを前にしたオタクほど固まっているものはないんじゃないか?(※あります)

 そして推しさんも「東山奈央、16歳でーす!!☺️」とか言わないで、本当に女子高校生にしか見えなくなる(※当時まじで言ってました)。

  先ほど(※この記事のめちゃくちゃ上の方)も書いた通り、わたしは観客席の最前列に座っていた。だから、順番はすぐ回ってきた。ポストカード(東山ちゃん曰く“手紙”らしい)を貰いながらこんな会話を交わした。

 

わたし「(ポストカードを受け取る)ありがとうございます…!」

東山ちゃん「ありがとうございます!(超笑顔)」

わたし「(東山ちゃんが可愛すぎて固まってる)」

東山ちゃん「(わたしを見て)色白い~♡可愛い~♡」

 

 

 会話とは…?????

 東山ちゃんに「色白い」って言われたの一生誇りだしなんなら墓場まで持ってくわ(重い)。めっちゃ嬉しかった。でも実際可愛いのは東山ちゃんなのでその言葉そのまま返したい。あなたの方が可愛いわよ…

  お渡し会でよく見る“剥がし”(スタッフさんが「時間で~す」と客を連れてくやつ)はあんまり無かった気がする(剝がされる前にわたしが逃げるように帰ってったような気もしてきた)。東山ちゃんは周りのスタッフさんにも恵まれてるんか…と、今となっては思う。ファンも優しそうな方ばかりだったもの。

 そんなこんなでイベント終了。

 

 

 (この写真には写ってないけど、めちゃくちゃ右の下段にわたしはいました)

 

 このイベント後、わたしは密かに東山ちゃんに会えるチャンスを伺ってはいたものの、関東を拠点としている為かやはりなかなか機会に恵まれず…いつの間にか東山ちゃんは武道館でライブを開催していた(まだ円盤買えてなくてごめんな…近いうちに買う…)。武道館ライブにはさすがにびびった。つい最近まで兵庫県の西宮に来てくれてた声優が地方ライブからたった1~2年で武道館ですよ……成長が早すぎる…

 

 そして月日は流れ…わたしがバンドに身を置くことになるのだが、どうしても彼女のことだけは忘れられなかった。バンドを追いかけるようになっても、彼女が出演したアニメはいくつか観ていた。

 

例えばこういうのとか……

 

 


 

「グレイプニル」というアニメ。東山奈央ちゃんと花江夏樹さんがW主演である。このちょっとお姉さんな役も彼女の演じられる役幅に該当する。

「わーい!東山ちゃんが主演だ!」と思って観始めたのはいいものの、こんな色気のあるお姉さん役も演じられるとは知らず、第1話を観終わる頃には何故だか人間を信じられなくなっていた。だって、わたしの知ってる東山奈央ちゃんはきゅあきゅあで可愛い、妹のような子だったから(会った時の記憶で止まってるオタク)。こんな声も出せるんだ……と毎回驚きながら、そして彼女の新しい面に惚れながら「グレイプニル」は最終話まで視聴しました。東山ちゃんが主演じゃなかったらこういうジャンルのアニメは観てなかったかもしれないから心から感謝したい……

 

 

 東山奈央ちゃん、というとこのアニメも思い出す。

 


 

 「ゆるキャン△」というアニメ。女の子がゆるゆるキャンプをしてるよ(にっこり)

 PV漁ったんだけど、志摩リン(CV:東山奈央)が喋ってる場面があんまりなくてちょっと困った……気になったらYouTubeで“志摩リン”と検索してもらえれば(公式じゃないけど)色々出てきますので…

この青髪お団子頭の子が、東山ちゃんが演じてるキャラクターです。わたしは最初ピンク髪の子(めちゃくちゃ明るくて天然で元気るんるん!って感じの子)を演じてると思ってたので、演じてるキャラクターがこっち(志摩リンだよ!)とEDクレジットで知った時は「あ、そっち!?!?!?」ってなった。だからさ……普段の彼女から演じる役がかけ離れているのよ…こんな落ち着いたキャラ演ると思ってなかったんよ…(褒め言葉)

 1期第1話、志摩リンが結構喋ってくれるのでこれだけでも観てほしいな…と思ってます。30分があっという間だよ。

 2020年3月現在、「ゆるキャン△」は2期が放送されているんだけど、わたしは1期を全て観れていないので頑張って1期の最初から追っているところです。志摩リンかわいい

 

 この2作品のPVを観てもらうと、彼女の役幅の広さは十分分かってもらえると思う。役によって声の色を変えられることに凄さを感じる。どこかのインタビューで「自分の声には色がない」と表現した上で「EDクレジットを観て『東山奈央だったんだ!』と気づいてもらいたい」と語っていたことを、彼女が出演するアニメを観る度に感じるのだ。

アーティスト活動でも歌によってかなり声を使い分けているので、興味があれば一聴してほしい。

 

 

 彼女の出演しているアニメを観つつ、わたしはまぁ…本来自分の身を置いている場所がバンド界隈なのでそこまで東山ちゃんに重きを置けず…ぐぬぬ…と悶々としていた。

 そこで飛び込んできたのがこんな知らせ。

 

 

 彼女が担当したアニソンのみを披露するという豪華なライブ。サポートバンドにヒトリエのゆーまおさんがいらっしゃる、とのこと(このお写真の真ん中、ドラムセット辺りにいるのがゆーまおさん)。

 この知らせを知った時はもう歓喜。わたし…ユニゾンなんちゃらさんも大好きなんだけど、それと同じくらいヒトリエさんも大好きなんですよ…

 推しさんと好きなバンドのドラマーが共演するなんて……そんなことある?????この知らせを聞いた時はめちゃくちゃびっくりした。

 このライブはわたしの諸事情で観ることは叶わなかったんだけど、ダイジェスト映像がYouTubeにあるからそのリンクを貼っとく。多分どっかの場面でゆーまおさん映ってた。嬉しい…

 

 

 

  ちなみに映像にはないけど、このライブに佐倉綾音さんをゲストに呼んで「ラブライブ!」の『snow halation』をカバーしたそうで…もう豪華もいいところ…

 この出来事があってから、「このまま東山ちゃんを推しててもいいんじゃないか…?」と思うようになり、今に至る。最近はサブスクでよく東山ちゃんの曲を聴いているんだけど、サブスクは歌手側にあまり収益が入らないという話を聞いたことがあるのでCDやグッズ等を買って応援したいな…今度FCも入会させてほしい…

 

 

 

 最後に少し宣伝。

 東山奈央ちゃんはチャリティー企画を開催している。彼女の誕生日である3月11日は震災の日でもあることから数年前に発足されたこの企画。制作費以外の売り上げは寄付するそう。今年はこちら。

 

 

 

 

 努力家で、いつでも明るくて、お喋りも上手でファン想いな東山奈央ちゃんが大好きです。また会える日を心待ちにしながら、ずっと応援していきたいと思います。

 いつも元気と癒しをありがとう。これからもよろしく。