音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

V6は、生き続ける〜「V6 groove」を観て〜

 わたしは今年の3月下旬、V6にハマった。沼にハマるきっかけとなったのは「Supernova」のMVだった。

 V6といえば、個人的には「バラエティによく出てる面白いお兄さんたち」というイメージが強かったから、このMVを観た時は「こんな大人向けの楽曲も歌うんだ…!」と軽く衝撃を受けた。そこからだった、少しずつ彼らの動向を追うようになったのは。

 

ハマってすぐのある日、V6が解散してしまうというニュースが飛び込んできた。V6はものすごく仲が良いと彼らのファンであるフォロワーから聞いていたので「どうして?」としか考えられなくなった。11月に最後のライブを開催するとも聞いたけど、ご時世的に行くのは難しいだろうと思った。

 

わたしの記憶が正しければ、10月初旬〜11月初旬の約1か月間は、TVでV6メンバーを観ない日は無かったんじゃないかと思うくらいにメディア出演が急増していたように思う。

元々V6メンバーが個人活動として出演していたTV番組も、わたしの心情の中で急に映し出されて、それだけが目立っていた。普段観ないような時間帯のバラエティ番組も「V6の○○さんが出るから!」という理由でチャンネルを変えることができなかったり(※わたしの推しとなる三宅健さんはお喋りが上手な方なのでバラエティ番組でお見かけすることが多かった)、音楽番組は6人で揃うチャンスが無くなってしまうことを惜しんでわざわざ録画もしたり。解散が悲しくて録画したまま観れていないものも、正直いくつかある。最後の「V6の愛なんだ 2021」は本当に笑い転げるくらいに面白かったし、ツアーラストである11月1日にライブが生配信されると聞いても現実味が湧かなかった。

 

 V6の最後のライブは平日の開催。配信はあるといってもアーカイブはなし。有給休暇をを取得しないとライブを観るのは不可能に近かった。

個人的な話にはなるがわたしは今年入社したばかりの新人社員だし、会社内のスケジュールを考えると気軽に休もうという気持ちにはなかなかなれなかった。それでも『観る』という決断をしたのは、V6ファンのフォロワーが「観た方がいいと思うんだけどなぁ…」と言ってくれたからである。暫く考えたけれど、確か前日くらいに買った気がする。気がついたら通販でライブのパンフレットまで買っていた。

 

V6ラストライブの配信当日、わたしは何を思ったか三宅健さんのファンクラブの入会手続きを終えていた。V6のファンクラブは終わってしまう、けれど推しとなった三宅健さんのファンクラブは残る。せっかくだから、と思って入会した。

有給休暇は無事に取得でき、当日はバタバタしたけれどPCの配信画面の前にありつくことができた。最後のライブだけど、V6ファンのフォロワーと通話を繋ぎながら同時鑑賞した。

 

 

 「雨」から始まったライブは、段々とV6の世界に引きずり込まれるような…初めての感覚だった。何せよジャニーズさんのライブを観たのが初めてだったので、楽曲がメドレーになっていてライブに飽きがこないということ、(V6は特に)照明がものすごくメンバーを照らし出してくれること、演出の派手さ、どれを取っても「楽しかった!」という感情になる。V6の楽曲は有名どころならちょこちょこ知っていたし、会場だと声は出せないけど家で観ていたからこそ大声を上げてしまったり、ファンとの距離の近さに驚いたり。わたしの推しである三宅くんはファンサの鬼なので、ライブ中にめちゃくちゃカメラ目線をしてくれた。耐性ないので普通にしにます(いつもありがとう)。あとMCがめちゃくちゃ長い(30分くらいあった)のもびっくりした。よく喋るV6、好きです。

ライブ内ではメンバーと客席を映して写真撮影する場面も観ることができて(※カメラは岡田准一さんの自前だったそう)、ほんわかした雰囲気に「本当にラストなのかな?」と疑ったりもした。

ライブ中盤〜終盤はかなり有名な楽曲を披露していた記憶がある。特に印象に残ったのは「HONEY BEAT」という楽曲。実はその昔、うちの父は毎月流行りの楽曲をまとめたMDを作ってくれていたのだが、その中に収録されていた1曲だった。聴いたことはあったがV6の楽曲ということは知らなかったので、認識が「HONEY BEATってV6の曲なん!?」というところから始まった。YouTubeで予習ばっちりな楽曲でもあったので、今回のライブで聴くことが出来てめちゃくちゃ嬉しかった。元気が出る楽曲だし、聴く度にラストライブでV6メンバーが笑顔で手を振っていたことを思い出す。これからHONEY BEATガチ勢として生きていきたい。

ラストMCで「V6を愛し続けてください」という三宅健さんの言葉が胸に刺さった。解散しても、世界からいなくなるわけではないのだと改めて自覚させられた。

 

ライブはあっという間に終わってしまったけれど、11月30日まではV-Landというアプリ(※V6関連のファンクラブ会員限定コンテンツ)で歴史を辿ることができるし、わたしはラストライブ後に彼らに本格的にハマっていまい、CDを集めている最中だ。

※余談だが今1番欲しいのは2013年リリースの「Oh!My!Goodness!」というアルバム。CD屋や中古屋までも探しているがどこに行っても無いので、もし見かけた方がいらっしゃったらご連絡頂けますと幸いです……

 

「解散したアイドルは追いかけても仕方のないことだ」と思っていた過去のわたしを殴りたい。三宅くんのMCのように、解散したとしてもV6はファンのこころの中で生き続けている。現に、大好きになっちゃったものから離れられる余裕をわたしは持ち合わせていない。まだまだ好きでいられる自信はあるから、これからもどうぞよろしくね。ファンでいさせてくれて、ありがとう。