音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

音旅的 今月の5曲-2024年1月編

2024年も書いていくことにする。

「正式リリースor先行リリースされていて、公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの」という条件が当てはまり、表題月内にリリースされたものの中で気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。

先月分はこちらからご覧ください。

 

 

君がいない/SixTONES

まずはこちらの動画をご覧いただきたい。

こちらは今回紹介する「君がいない」が収録されているアルバム「THE VIBES」のほぼ全曲トレイラーなのだが、唯一「君がいない」のみ1秒も楽曲が流れていない。発売までタイトル以外の情報を伏せていた、というわたしの大好きなバンドのような手法でサプライズを仕掛けていた。タイトルからしてバラードかとミスリードさせつつ…

こんなとんでもない楽曲が来ると誰が予想しただろうか。一度でいいから再生ボタンを押してみてほしい。

そしてこの楽曲は、ファーストテイクに出演する切り札として活躍している。

驚くことに、この「君がいない」を手掛けたのはこの曲で作詞曲デビューとなる方。デビュー作がSixTONESって凄すぎるし、君がいないの他でも一緒に楽曲を作って欲しい!と思ってしまうのだ。

SixTONESの所属レーベルはあの大手音楽レーベルSONYなのだが、毎回やることに予測がつかなさすぎて面白い。わたしがSixTONESにハマった理由の1つとして「音楽性の高さ」があるのだが、きっと演者だけでなく演者を輝かせてくれるレーベルのおかげというのもあるだろう。これからも是非楽しませてほしい。

 

 

Egret Castle/Lay

めちゃくちゃ端的に表すとするならば「推し」。Lay(れい)ちゃんはわたしが今最も推したいシンガーソングライターである。

美しい白さを誇る白鷺城(しらさぎじょう)という異名で知られる姫路城へのタイアップ楽曲ということで、かなりタイアップに寄せた楽曲になるのでは?と勝手に予想していたのだが全くそんなことは無く、「Layの持ち曲の1つ」「姫路城のタイアップソング」のどちらにしても通用する。弱冠15歳でこれだけの才能を持っているのは本当に凄いとしか言いようがない。透き通るほどの歌声でキラキラと歌い上げているのだが、ただただ明るい曲という訳ではなく時折英語詞も織り交ぜて進行していくのが聴きやすくて好き。「羽ばたいていこうまだ見ぬ明日へ 白鷺が羽を広げるように」という詞で一気にグッと引き寄せられる。こちらの曲はEnglish ver.も同時リリースされているので、是非聴いてRayの魅力を発見してみてほしい。

 

 

C'monova(Band Session)/Kis-My-Ft2

読みは「カモノバ」。これまでのキスマイって結構アイドルらしい楽曲を歌っていたというか、比較的ジャニーズの王道でありつつも大人なアイドル路線を突き進んでいるイメージが個人的に強かった。わたしは数年に渡って緩くキスマイのファンをしているのだが、この動画を見つけた時は上記のような凝り固まった印象を持っていたので、正直「バンドセッションってキスマイに合うのかな」と思ってしまった。半信半疑になりながら再生ボタンを押したのだが、これがまた良い!

現在は別事務所でソロアーティストとして活動する北山宏光さんが抜けたキスマイがどうしても具体的に想像できず、この楽曲と両A面としてリリースされたもうひとつの楽曲「HEARTBRAKER」は比較的しっとりとした楽曲で別れを想起してしまったのだが、C'monovaは(Band Sessionになると特に感じるのだが)、前を向いて走っていこう!とこちらまで勇気が伝染するような力強い楽曲に仕上がっていたので「6人になってもキスマイは大丈夫だ」とようやく自分を納得させることができた。

 

 

センスレス・ワンダー[ReREC]/ヒトリエ

ヒトリエ、もう何をやっても強すぎる。勿論wowakaさんが歌っているリリース当初の本楽曲も大好きだが、シノダさんの歌声で今のヒトリエを象徴しているというか…。この曲は12月に参戦したツアーのセトリに入っていたこともあり、進化し続けるヒトリエのライブを彷彿とさせる。メジャーデビュー10周年イヤーということで今年は様々なことを企画しているのだがこちらの楽曲をリリースしたのもその1種。このバンドへの愛は、たくさんの言葉を並べずともきっと伝わるだろう。今後とも好きでいたいと感じた。

 

 

iDOLING/三宅健

良すぎて困ってるから本当に助けてほしい。

漫画とアニメで人気を博している「推しの子」の流行も手伝ってか、現在様々な「アイドル像」が叫ばれていると思うのだが、わたしが知っている中で最もアイドルらしいアイドルといえば三宅健ただ1人だと考えている。健くんはおそらくアイドルになるためにこの世界に生まれてきている。最早、生まれてきてくれてありがとう…の域まである(オタクは主語をデカくしがち)。

この曲における日本語ってめちゃくちゃ美しくて、例えば序盤と終盤で微妙に言い回しが異なる部分がある。「君だけがわかっててくれたら 切ないほど愛してた」「君だけがわかってくれたから 切なくなるたび愛してる」、この部分は、ファンの心を見透かしているのかと思った。前者は「前事務所では推してくれていたけどTOBEに所属してからは担降りした(=ファンをやめた)人」へ向けて、後者は「三宅健がどこにいても応援してくれる人」へ向けた歌詞のような…わたしはそう受け取った。三宅健が歌う詞として似合いすぎていて、もっともっと深掘りしたい。

最後に、健くんからのメッセージが個人的にとても好きだったのでその一部を抜粋させて頂く。

愛すべきオタクの拡大解釈による、こちら側が張り巡らせていない勝手な伏線回収も大歓迎です(笑)。

受けて側がどう捉えるか、それぞれの解釈に委ねることで作品は大きく印象を変えます。

その余白を存分に楽しんでほしいです。

-TOBE公式LINEアカウント2024/02/01より

 

以上、2024年1月編でした。2月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。