音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

音旅的 今月の5曲-2023年6月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年5月編)はこちらからご覧ください。

今月はジャニーズアイドルの楽曲が多めの月となりました。それ以外にも視野を広げていきたいなぁと思いつつ、やはり気に入った音楽は繰り返し聴きたいタイプなのでひとつハマると抜けられない沼になってしまう…そんな6月でした。

 

こっから/SixTONES

SixTONESにハマって1番にCDの3形態全て買って約5000円が飛びました、とっても幸せです。好きすぎて間違いなく6月で1番聴いてる。7月中には単発で記事を書きたい…ので、ここでは語らないでおく。でも本当に心からめちゃくちゃ好きな曲!

 

 

SPANKY ALIEN/板歯目

板歯目の曲って、歌詞よりも音が先に脳内に入ってくることが多いなぁと個人的には感じている。今回リリースされた「SPANKY ALIEN」も同じくそういった曲になっていて音楽としてめっちゃ好き。

先日、板歯目が音楽番組に出演していた時に「この曲はベースのかっこいいフレーズから思いついて~」と語っていたことが印象に残っている。ベースのフレーズから曲全体の着想を得るのはなかなかできないことだと思うし、それだけ実力があるということの証明となる。そんな今楽曲の作詞作曲はBa.ゆーへーさんが担っている。板歯目はメンバー全員が19歳とは思えないほどのパフォーマンスを見せてくれるのだが、今回に至っては彼の実力について注目していきたい。わたしはベースに詳しくないが、何度観ても「いやこれは19歳にしては実力ありすぎなのでは?」と驚いてしまう。ゴリゴリのメイクをしながらもステージ上で暴れながら奏でるベース、それでいて正確に音を鳴らすのだから彼を初めてライブで観た時に度肝を抜かれたのが記憶に新しい。「SPANKY ALIEN」はうねるようなベースの音が特徴的な、1度聴いたら中毒になりかける楽曲となっている。千乂(ちが)ちゃんの攻撃的な歌声をゆーへーさんのベースに乗せて、そうして力強い庵原(いおはら)さんのドラムで楽曲は更に前進していく。これからの板歯目を代表するような1曲になったのではなかろうか。

 

 

あなたと/20th Century

わたしは元々V6のファンで、特に三宅健さんを推してここ2年くらいは過ごしていた。彼が今年5月に事務所を退所して次のステージに進もうとしている今、やっぱりわたしに必要なのはV6メンバー(ユニット活動・ソロ活動含む)からのメッセージソングだと思うし、最近は無意識にV6の曲ばかりをイヤホンから身体に流し込んでいた。

「あなたと」。この曲を初めて音楽番組で聴いた時、20th Century(トニセン)からComing Century(カミセン)へのメッセージソングだと理解した。理解したのだけれど、作り手は20th Centuryの誰かというわけではなくフジファブリック Gt.&Vo.山内総一郎さん。フジファブリックといえば、去年のこの時期にノリでライブに参戦したなぁ、あまり曲を知らないわたしでも楽しかったんだよなぁと思い出す。あとは、去年ライブを観た音中でも楽を聴くだけで情景がはっきりと浮かびやすかったバンドだったと記憶している。その山内さんがトニセンに曲を提供して下さるとニュースが入った時は、バンドとアイドルがこんなところで繋がるんだ!という驚きとともに嬉しさを覚えた。「あなたと」の一文目から山内総一郎さんの持つV6の解像度が高くて驚いたので引用させていただく。

何気ない場面の記憶だけ

どうして鮮やかなのかな

直接的ではないのだけど、この文は去年の夏頃に開催されていたV6の写真展「Guys 俺たち」にて販売されていた写真集の最後、岡田准一さんから読者へのメッセージとどこか似ているような気がするのだ。わたしはV6のファンになってまだ2年ほどしか経っていない。知っていることより知らないことの方が多いこのV6という世界は、みんなに優しくて暖かい居場所なんだなぁと再確認したのが「あなたと」だった。人生における大切な1曲になったと思うし、こころの引き出しにしまっていつでも取り出せるようにしておきたい。

 

 

なにもの/King&Prince

「気になった曲はCDを買って聴いてみる」。わたしの音楽人生ではサブスク・ストリーミングサービスよりも物体として残るCDに主に重きを置いているのだが、こちらのシングルは新体制のキンプリへ応援の意味も込めて購入することとなった。先程ご紹介したSixTONESの「こっから」と同じく、ドラマ「だが、情熱はある」の主題歌としてタイアップとなっていた今楽曲。「こっから」がギラギラメラメラと戦っていくぞ!と強気な楽曲に仕上がっていることに対して、こちらの「なにもの」はドラマのストーリーにそっと寄り添い、登場人物たちの背中を押してくれて前を向けるような雰囲気に仕上がっている。この2曲は両極端といえば両極端なのだけど、不思議とけんかをしない主題歌の組み合わせで化学反応を起こしていた。また、「なにもの」はドラマのタイアップとはいえ、キンプリのこれからについてもダブルミーニングとして表現されているように感じている。例えばこのフレーズとか。

鳴り響いた始まりの鐘の音色

ゆっくりと歩いてく道の途中

さあ 小さな幸せを見つけよう

そう 必ず側にあるから

永瀬廉さんも高橋海人さんも、きっとこれからKing&Princeとして歩む道がどうなっていくか、自分たちでどうしていくか。わくわくもあるだろうけれど、それと同時に不安も抱いているんだろうなぁとわたしは感じていた。でもその不安は、きっとこの「なにもの」をリリースするタイミングで出演したいくつかの音楽番組で少しずつなくなってきたような、2人の楽しそうな表情が増えてきたように思う。高橋海人さんが持つ可愛らしい弟のような甘い歌声に、永瀬廉が持つ王道的をゆく王子様のようなかっこいい歌声。わたしは既に多くの推しを抱えているのにも関わらず、2人のことを応援したくなった。これからの動向に注目していきたい。

 

 

億劫/プランクトン

新進気鋭のバンド、プランクトンより今月リリースの1曲をピックアップ。わたしがプランクトンというバンドと出会ったきっかけは少し特殊で、元はと言えば去年放送されていた「silent」というドラマを観ていたことだった。そのドラマのプロデューサーさんが「silent」について語るため音楽番組に出演されていて、そこで「高校の後輩で頑張ってる子たちがいて」と紹介されたバンドがプランクトンだった。バンドやアーティストは詳しく調べる前に音楽を耳に突っ込んだ方が断然早いので、Spotifyにあった音源を片っ端から聴いていった。ボカロ調の音楽に、まるで鋭利な刃物のような女性ボーカルの歌声が乗る、これはハマってしまうバンドだなと思った。今回リリースされた「億劫」は、ふらりふらりと気怠そうなボーカルが心地良く、何度も聴きたくなってしまう。イントロが始まってすぐのここの部分が特に好き。

タテヨコナナメを足して

同じ数にするような馬鹿げた毎日は

耳を流れてく曲に似てる気がして

落ちたイヤホンを拾うのも億劫

最初から鳴るバスドラムと、曲が進むにつれて段々と音数を増していくのがとても好き。プランクトンの音楽を聴いていると、1曲1曲で止まってしまいひたすらに同じ曲をリピートすることが多々あるのだが、この「億劫」もそうなると思う。いつかライブに行ってみたいバンドだ。

 

以上、2023年6月編でした。7月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。