音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

living

わたしはこの世界に一人しかいない

事態がおおごとになっているのだと実感している。こんなニュースで感じてはいけないことかもしれないけど、わたしたちの生活はじわじわと蝕ばまれているのだ。自分は大丈夫、なんていう絶対の保証はない。皆平等に人間なのだ。どんなに世の中での立場が上の人でも、国民的に知られている有名人でも、かかってしまうリスクは同じ。

 

午前10時、頭をつんざくような頭痛がした。なにもないのに、ただ頭痛がした。ちょうどパソコンを使っていたのでそのせいかと思ったが、それは違っていた。だめなことが起こる、起こってしまった表れだった。だめなことが起こる前兆が何かしらの形でわたしには訪れるらしい。主に精神的に。前にもそういうことがあった。それでニュースを知った。驚いてしまった。だって、そんな、冗談…

 

昼寝をしたら、頭痛も、今日のニュースも全部全部嘘だったんじゃないかって思って、願いながら、1度寝てみることにした。

でもそんなことはなくて。昼寝から起きてTVやネットを観たり、ラジオを聴いたりしたら益々実感が湧くばかりだった。あぁ、本当だったんだな、信じられない。

 

失ってから気づきたくなかった。わたしたちは失ってからその大切さに気づくものが多すぎる。今日あることが明日も当たり前にあるなんて保証はどこにもない。当たり前というのは常に幸せなのだ。今日もお腹が鳴るからご飯を食べる。離れてはいるけど画面の向こうの相手と話す。好きな音楽を体内に流し込むように聴く。そんな当たり前な幸せを噛み締めながら、生きていかなければいけない。

 

人間誰しもが一人で生きている訳ではない。大切な家族、友人、尊敬してる人、好きなミュージシャン……それらに大なり小なりすがりながら、頼りながら生きている。自分ひとりだけの問題ではない。その行動のその先を考えて。これから平和に生きていくためにも。

 

「わたしたちは、生きているのだ。」

 

今できることを精一杯やるだけ。

 

ご冥福をお祈りします。