音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

音旅的 今月の5曲-2023年4月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年3月編)はこちらからご覧ください。

今月は個人的に音楽が豊作な月だったので、いつもより1曲オーバーの下記6曲をセレクト。

ABARERO/SixTONES

 この曲が好きすぎて今月リリースされた作品の中で1番リピートした。わたしがSixTONESの沼にハマった話はおいおい書くとして、今回はこの「ABARERO」の良さを伝えていきたい。

SixTONESってアイドルなんだけどアーティストっぽくて、良い意味でジャニーズらしさを消すことが出来るグループだと個人的には感じている。「ABARERO」はSixTONESにとって原点回帰だと様々な媒体で取り上げられているが、メンバーのビジュアル・歌唱力ともにこういった攻撃的ロックチューンがよく似合う。“Are you Ready MONSTERS?”というフレーズで高揚感をMAXにしてからサビに突入するところが好き!どうしたって元気が出ないときに「ABARERO」を延々リピートして多忙な日々を乗り越えられた。これからもたくさん聴きたい。

あと余談になるのだが、通常盤に収録されている「人人人 [PLAYLIST -SixTONES YouTube Limited Performance- Day.6]」の音源もめちゃくちゃに良いので、是非バンド好きにおすすめしたい。

 

TICK!TICK!TICK!-EP ver./Lay

 今年の3月に参戦したフェスにて見つけた新人ミュージシャン、Lay(レイ)ちゃん。どうしても世界に見つけてもらいたくて、今回この記事で選曲する運びとなった。今回ご紹介するのは先日リリースされたEP「I'm Believin'」より「TICK!TICK!TICK!」という楽曲。実は少し前にシングルとしてリリースされている楽曲なのだが、あまりにも良すぎてEPリリースのタイミングで広めたくなった。ご紹介したのは全て英語詞のver.なので、日本語詞が入っているver.はこちらから聴き比べて頂けると、その違いを楽しむことが出来ると思う。

わたしは、彼女の英語詞の流暢な発音が聴く者を虜にすると確信している。弱冠14歳の中学生にして既に様々なフェスに出演、ラジオのゲスト出演も多数あり、6月には大阪でのリリースイベントも控えている。同じ兵庫県出身として勝手に誇らしい気持ちになってしまうほどに大活躍しているのだ。もっともっとたくさんの人に届いてほしいサウンドを持っているはずだし、羽ばたいていってほしいと願っている。

 

恋する惑星/UNISON SQUARE GARDEN

 UNISON SQUARE GARDENのアルバムって、毎回必ずお気に入りになる曲が何曲かあって楽しすぎる。この度リリースされたアルバム「Ninth Peel」から、(いくつかの楽曲から紹介するものに迷ったが)リード曲である「恋する惑星」をチョイスした。UNISON SQUARE GARDENの展覧会として4月いっぱい開催されていた「Ninth Peel museum」に足繁く通っていたので、わたしの2023年4月を象徴する1曲となった。

軽快な鈴木貴雄さんのドラムから始まりポップ路線をひたすらに突き進んでいく今楽曲は、どこか「君の瞳に恋してない」を彷彿とさせる。けれど大衆に届くように作っている雰囲気は全く感じさせず、あくまで「UNISON SQUARE GARDENの音」というのを軸に、恋模様を繰り広げている様子が曲中にて描き出されている。アルバムの2曲目という立ち位置的に、単発で聴くよりもアルバムとして1つのかたまりで聴いた方が映えるものに仕上がっている気がしている。いくつかの番組でこの曲を披露しているところを観測したが、照明に照らされることで輝きを放つことのできる、ライブでの花形になりそうな楽曲だと感じた。現地で観るのが本当に楽しみ。

 

アイドル/YOASOBI

 YOASOBI、また激ヤバ曲を出してきてて最高。毎度手札の多さと音の種類の豊富さに驚かされているが、今回の「アイドル」は本当にとんでもないものになっていた。

ikuraちゃんのカリスマ性を爆発させて可愛さを表現しつつ所々に毒々さも孕んでいて中毒になりそう、というかリリースされてからかなりの頻度で脳にぶち込んでいる。わたしはバンドだけじゃなくてアイドルのオタクも兼ねているので、今楽曲にアイドルのライブで聞くようなコールが何度かあるのが胸熱だった。そういうのオタク大好き。

こちらは「推しの子」というアニメのOPテーマだが、第1話を観てから改めて「アイドル」を聴くと、さすがAyase…と唸るしかなかった。本当に「作品に寄り添う楽曲」を作る天才として、Ayaseの右に出る者はいない気さえしてくる。作り方が巧すぎ。おそらく今年後半も聴き続けるだろう大好きな1曲になった。

 

Starting Over/sumika

 久しぶりにsumikaの良さを、身を持って体感した。

というのも、数年前にsumikaを初めて音楽フェスで観た時は普通に好きだと思っていたのに、その後様々な音楽との出会いがあり「sumikaはわたしには明るすぎるかも」「もうちょっと明るい人が聴く音楽だ」と感じてしまい、わざと避けて生きてきた。多分これからもそこまで頻繁には聴かないだろうな、と思っていた矢先に訃報が入ってきてしまい、大変失礼ながら「もっとライブに行っておけば良かった」と思ってしまった。今年に入ってすぐ行われた大阪城ホール公演のチケットは当日券でも購入可能だったそうだし、彼を観られる機会を逃してしまったのは純粋に悲しかった。行けるライブは行っておくべきだと強く感じた。

話が逸れてしまったが、sumikaの新曲「Starting Over」、めちゃくちゃ好きだ。こんなの、好きにならないわけがない。爽やかなsumikaらしいサウンドを、春風に乗せたような優しい言葉で飾る。「そうだ、わたしはsumikaの胸にじんわり響くこのフレーズたちが好きだったんだ」と思い出させてくれた。

個人的にはまだまだ解釈が足りていないのでもう少し聴き込みたい1曲。sumikaはワンマンに行くほど詳しくはないので、まずはフェスとかでのんびり楽しんでみたい。近々観られる機会を作れたら嬉しく思う。

 

春はグラデーション/The Yogurts

FM802×中央大学 2023年度 春のACCESSキャンペーンソングとして書き下ろされた今作(概要はこちらより)。毎年行われているキャンペーンなのだが、ラジオでのオンエア・サブスクでの配信・MVの公開までもが期間限定なので今のうちに紹介したい。

今年度の楽曲「春はグラデーション」はSuperflyの越智志帆さんが手掛け、歌い手には彼女/水曜日のカンパネラ 詩羽/羊文学 塩塚モエカ/BLUE ENCOUNT 田邊駿一/ビッケブランカ/ハンブレッダーズ ムツムロアキラを迎えている(敬称略)。まずSuperflyが楽曲提供という時点で既に勝ち確なのに、シンガーが豪華すぎて全員揃った発表を聞いてはひっくり返ってしまった。個人的には水曜日のカンパネラの詩羽ちゃんが選ばれたことに驚いた。まだまだ2代目の水カンとして発展途中ではあるが、何度かライブを観たことのある彼女の実力が評価されたようで心から嬉しくなった。

この楽曲はラジオでは様々な時間にオンエアされているが、サブスクが解禁された日の朝一番に通勤中の電車の中で再生ボタンを押した。すると、耳中から暖かい風が吹いたようでその心地良さに胸がいっぱいになった。忙しい日々の中に少しの癒しをもたらしてくれたような気がした。毎朝その暖かさを吸収して、職場に向かいたいと思って縋りたくなる1曲となった。

 

以上、2023年4月編でした。5月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。