音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

SixTONES「こっから」、好きすぎてずっと聴いてる

 SixTONESが2023年6月14日にリリースしたシングル「こっから」。マジでなーーーんも勝てない。もはや「これに勝てる曲2023年あと半年で出るか?」くらいの勢いで飽きもせずほぼ毎日聴き続けている(但し今度リリースされるニューシングル「CREAK」がこれを超越してきそうで怖い)。それくらいにとんでもないシングル曲が世の中に放たれてしまったのだ。本記事ではその詳細を記載する。

(なお事前情報として、当方はSixTONESを2023年3月下旬頃から応援しているジェシー担&ファン歴5か月のまだまだ赤ちゃんスト担👶ということを頭の片隅に置いてお読みいただけると幸いである)。

 

SixTONESの音楽性について

 わたしから見たSixTONESのファーストインパクトは「とにかく歌が上手くて顔の良い人たち」。個人的にはかなり最近(今年の3月下旬頃)にSixTONESのファンになったので、彼らのイメージといえばあのYOSHIKIさんが携わったデビュー曲の「Imitation Rain」やドラマ主題歌としてリリースされた「わたし」といった楽曲だった。その楽曲たちからイメージされるように、SixTONESといえば美しくて綺麗な歌を歌う人たちなのかなぁとふんわりと思っていた。その2曲はこちらよりご覧頂きたい。

しかし、SixTONESを知っていくうちにそのイメージは良い意味で壊れていった。綺麗な曲だけじゃない、アップテンポで激しい曲だって、色気のある曲だってなんでも歌いこなしてしまう彼らの虜となってしまったのだ。

 

「こっから」は、彼らのYouTubeチャンネルにて不定期で開催されている楽曲披露企画「PLAYLIST」にて、企画初の生配信が敢行された。

生バンドを引き連れて音楽奏でる成人男性たちって、それはもうアイドルじゃなくてただのアーティスト。様々な場面で言われていることだとは思うが、SixTONESはいい意味で「ジャニーズらしくない」アイドルだと感じている。だからこそバンド好きのわたしにぴったりハマったんだと思うし、アイドル好き以外からの支持もこの曲で獲得出来そうな気がしているのだ。

こちらの楽曲はドラマ「だが、情熱はある」の主題歌なのだが、YouTubeのコメント欄を見ているとそのドラマのモデルになったオードリーや南海キャンディーズのファンの方々が曲をきっかけでSixTONESのことを知ってくれたり、音楽番組でパフォーマンスを観て知ってくれた方などが散見される。また、実際わたしにも「歌い手がカバーしてたから『こっから』知ってるよ!」という友人もいる。以上のことから(わたしはSixTONESのファンとしては初心者ではあるが)、「こっから」はSixTONES知名度をぐんと上げた曲のように感じている。

確かに、わたしがもし彼らのことを知らない人へ「SixTONESってこんなグループです」と紹介するならばこの曲を選ぶと思う。この曲だけでもver.が様々あり(この点に関しては後述する)、聴いたり観たりしているだけで「えっこんなに凄いグループなの?」と驚くことになると思うし、やはり何度聴いても個々のメンバーの良さが詰まっている楽曲だと感じる。

 

 

②ラップマイクリレーについて

 SixTONESを知り彼らの音楽を順に聴いていった際に、わたしは「このグループでラップが得意なのは田中樹(たなかじゅり)さんなんだな」と瞬時に悟った。彼は「こっから」以外の曲でもラップ部分を担当することが多く、特に下記の曲が分かりやすく彼の声が聞こえると思う。

この2曲からラップパートで注目すべきは樹さんかもという先入観があったのだが、「こっから」は樹さん以外でも余裕でラップリレーをぶちかましていた。1Aメロを始めるのが樹さん、そうして京本大我さんへと繋ぎ、ジェシーさん、髙地優吾さん、松村北斗さんへと続く。そうして「こっから」がタイアップしている先のドラマで主演を務める森本慎太郎さんのパートが終わると、ジェシーさんの「Let it fire!」という掛け声でサビに突入する展開である。1番のパートだけでSixTONESの全員の手札が用意されているのが驚きだし、兎にも角にも秀逸過ぎる。

 

あとは「こっから」のインストver.を聴いてみるとお分かり頂けるのだが、そちらのver.だと楽器の伴奏だけが流れておりSixTONESメンバーが歌うメロディー部分がほとんどと言っていい程演奏されていない(ラップ調の他楽曲のインストver.も聴いたことがあるが「こっから」よりは歌の部分が分かりやすかった印象を受けた)。この事が何を指すのかとというと、楽曲の難易度に関わってくる。学校で習う合唱曲のように歌う部分がそのまま伴奏のメロディーとして奏でられていればそれをそのまま口から発して歌となるわけだが、「こっから」はそうではないのだ。こちらをご覧頂きたい。

これは先日、SixTONESの公式YouTubeチャンネルにてアップされた情熱ブラスバンドver.の「こっから」である。YouTube更新の通知を受け取った際には「ジャニーズの楽曲で吹奏楽??」と混乱したが、聴いてみると想定していた数倍しっくりと身体に入ってくる。メロディー部分が演奏されないことによって楽器そのものの良さを改めて知ることができるし、特にサビの部分は、吹奏楽ver.となったことにより高校野球を観戦している際によく聴くあの応援をされているようで、背中を押される気持ちになりとても好きだ。これを歌いこなすSixTONESは本当に実力者揃いで只者ではないと思う。ジャニーズのアイドルという職業を越えた仕事をしてくれていると感じることができるのだ。

 

 

③歌声について

 ラップに引き続き、歌の話をしたいと思う。SixTONESは全員歌が上手すぎるのは勿論のこと、6人それぞれ種類の違う声を持っているからこそ他のグループにはない聴き心地の良さを持つ。そのことにプラスで彼らの色が存分に出ているように思う。例えば田中樹さんは先述したようにラップを得意とするが、ラップ以外の歌パートだと色気が出ているように思うし、普段は透き通るように美しい高音パートを歌う京本大我さんに関してはラップ部分となると人が変わったのかという程にとても力強い表現をする。ジェシーさんは元来の持ち味である流暢な英語の発音を活かし日本語とも英語とも区別がつかない絶妙な、心地の良いラインでラップを紡いでいるし、髙地優吾さんはSixTONESの癒しと呼ばれることもあったり舞台では星の王子様役をその身で体現するほど普段はかわいらしい人なのだが、「こっから」では男らしさを前面に押し出していて個人的には新たな発見となった。松村北斗さんはいつものコロンコロンとした、一度聴いたら忘れられないような響く歌声というよりかは「こっから」では音程の下パートを歌う声がよく聴こえてきてまた彼の魅力を見つけてしまいどうしたって好きになってしまった。森本慎太郎さんは「フィギュア」でも分かるようにキャラメルボイスと表現される甘い歌声を持つが今回はその特徴的な声をほとんど封印し、この楽曲においての主役になっているように思う。

このようにひとりひとりの声が重なって作られる「こっから」は、確実にSixTONESの武器となっている楽曲だ。

 

④ダンスについて

 わたしは他のジャニーズグループ…例を挙げるとするならばSnow ManTravis Japanも好きでよく観ているのだが、その2組と比較してみるとSixTONESのダンスは特に各々の個性が豊かだと感じることが多い。どちらをとってもきっとそれぞれの良さで輝いていると思うのだが、敢えて言葉で表現すると、例に挙げた2組のグループは“全員でダンスを揃えること”や、人数の多さならではの特徴として“カメラワークが引いている時に綺麗に見える(撮影時に画面上でメンバー同士が被ることが少ない)こと”に重きを置いているように思う。だが、SixTONESに関しては全員同じ振り付けだとしても、とにかく“ひとりひとりの特性を活かすこと”を得意としているのではないかとわたしは解釈した。

これは、SixTONESが「こっから」をMVに登場したダンスフロアで踊る映像が観られるものだ。ズームしてひとりをじっくり見ても良し、全体的にSixTONES全員を見ても良しな動画となっている。SixTONESのダンスは日本語として矛盾するのだが、「揃っていないのに揃っている」と言えばいいのだろうか。それぞれが好きなように動いているのに、ふとした瞬間にバチッとハマる。お互いがお互いに、同じメンバーと居る年数が長いからこそダンスでの信頼関係が見て取れる(余談だがSixTONESは2023年5月1日で結成8周年を迎えた。8年も同じメンバーと過ごせているなんて凄すぎる)。これこそSixTONESにしか実現出来ない、SixTONESらしさだと思うのだ。

 

 

⑤full ver.限定で聴ける部分について

この部分の話をとてもしたかったのでCDが正式にリリースされた今、購入さえすれば聴ける状況で書けることが嬉しい。ちなみにこちらの映像でも該当部分を手軽に観ることが叶うのでよければ是非。

TBS系で毎週もしくは隔週で放送されている「COUNT DOWN TV LIVE!LIVE!」、通称 「CDTV」という番組にて初めて楽曲のfull ver.がお披露目された際、わたしはTVを観ていたその場から動けなくなってしまった。

黄色信号でずっと進行

辛抱した先は歩こうぜレッドカーペット

タリラリラリラッタ Come on!

よりどりミドリってさっき言ったろ?

明日ありと思う心の仇桜

生きてることが青天の霹靂

しかし悔しさで黒く燃える腹ん中

誰がこんな天才的な詞を書けるんですか?

今楽曲「こっから」を作ったのはSixTONESに度々楽曲提供を行っている佐伯youthK(さえきゆうすけ)さん。彼らの楽曲だと、他に「僕が僕じゃないみたいだ」「オンガク」「人人人」などを手掛けている。ちなみにわたしは「人人人」で完璧にSixTONESの魅力に気づいた人間なので佐伯さんの居る方角に足を向けて寝られない(いつもありがとうございます…!)。

6人のメンバーカラーを詞にするという発想は「こっから」をSixTONESにとって大切な曲にするという意味で納得なのだが、それにしてもこのカラーにこの詞という組み合わせは、誰もが思いつくものではない。よりどりミドリ〜までは色そのものをぶっ込んでいてそれだけでも良いなとは思っていたのだが、急に桃色(ピンク色)のことをを桜と表現してくるものだからその部分の衝撃が強く、後の記憶が飛びそうになった。メンバーカラーと詞の一覧はこちら。

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髙地優吾さん:黄→“黄色信号”

ジェシーさん:赤→“レッドカーペット”

森本慎太郎さん:緑→“よりどりミドリ

京本大我さん:ピンク→“心の仇

田中樹さん:青→“天の霹靂”

松村北斗さん:黒→“黒く燃える腹ん中”

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こんなにも綺麗に、詞の中にメンバーカラーを入れた楽曲をわたしは見たことがない。タイトル通り、SixTONESの「こっから」に相応しすぎる詞で、彼らはいつでも戸口を開けていてくれるように思う。わたしがSixTONESのことを本格的に意識し始めたのは「ABARERO」がリリースされた2023年4月頃ではあるものの、実際転がり落ちるようにSixTONESへ本格的にハマるトリガーとなった楽曲は「こっから」だ。そういったように、この曲はteam SixTONESと、SixTONESを知らない・まだ観たことがない人たちを繋ぐ存在に思える。

 

 

⑥6人6色のメンバーの関係性について

 「こっから」のMVではメンバー6人全員が揃う場面は勿論あるものの、メンバーが2人ずつに分かれ計3組のペアとなって撮影されているカットがあり、これまでのMVでは類を見ない映像となっている。

京本大我さん&田中樹さん(きょもじゅり)

ジェシーさん&髙地優吾さん(ゆごジェ)

森本慎太郎さん&松村北斗さん(ほくしん)

ひとりひとりを映し出すカットでもそれはそれで面白いMVになると思うのだが、SixTONESに関してはひとりだけではなくペアや6人の関係性を意図的に撮ることで彼らの団結力や絆を感じることができる。ちなみにの話になるのだが、MVの1人ずつのver.は「こっから」の初回盤Aに「こっから‐Music Video Solo Movie‐」として収録されており、推しメンバーの映像をひたすら楽しむことが出来るので楽曲と併せてチェックしておきたいコンテンツとなっている。

 

CD購入はこっからどうぞ。こちらのリンクのタワーレコードオンラインだと時期や日によってポイントがわんさか付くのでおすすめです。

 

SixTONESは「アイドルとして会いたい」のは前提として、「音楽を生で浴びてみたい」と興味が湧くアーティストでもある。芸術品みたいな、それでいてコレクションしてみたくなるような、どのグループにもない魅力を持つ唯一無二のアーティスト。彼らの今後も目が離せない。

音旅的 今月の5曲-2023年7月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年6月編)はこちらからご覧ください。

 

 

Candy Kiss/Travis Japan

今月はトラジャさんの魅力にやっとこさ気づけた月だなぁと思う。これまではかっこいいグループなのかな?というイメージを抱いていたが、この楽曲のMVを観た際には独特の世界観と彼らのかわいさに魅了された。最近は音楽番組への出演でちょくちょくお見掛けする機会があって、その時にやっぱりダンスが上手すぎる集団なんだなぁと改めて実感した。何せ世界的なダンスコンテストで3本の指に入るほどの実力を持つグループですからね…そりゃ虜にされないわけがない。MVの話に戻ってしまうのだが、曲の終盤で人数分のスタンドマイクをメンバーが代わる代わるバトンタッチしていく場面がめちゃくちゃ好き。音楽番組だとスタンドマイクは1つしか用意されていなかったので、観る媒体によって違いが楽しめた。

余談にはなるが、Travis JapanはデビューしてからのTV露出があまりなかったように感じたので各方面からもっと推されてもいいと思う。こんな綺麗で格好いいダンスが観れるのならライブに行ってみたいなぁとも思ったので、今後機会があれば是非参戦してみたい!

 

 

マスカレードパレード/クジラ夜の街

クジラ夜の街さんは少し前に大阪で開催されたなきごととの対バンで初めてお目にかかったのだけれど、サーカスに似た雰囲気と唯一無二の世界観にひたすら圧倒された。その中でも、披露前に新曲と仰っていたこちらが今月配信されたので選出することに。何度も聴かなくたって耳に残る音に加えて妖しげな雰囲気。今楽曲はタイアップ先の作品の世界に寄せて作られたというのもあるが、クジラ夜の街に触れるに際して入り口がこの曲というのもなかなかおもしろいなと感じた。曲中で3拍子と4拍子を行き来する作り方はわたしの聴いてきた音楽の中でも類を見なかったし、怖さと驚きが大きい。クジラ夜の街は今年5月にメジャーデビューしたばかりというが、こんな実力があるならもっと早く聴いておけば良かったなぁと思わざるを得なくなってしまう。またライブに行ってみたいバンドのひとつとなった。

 

 

忘れたくない/mol-74

先述したものとは全然別の対バンに行った際に披露されていた曲。披露時はリリース前だったので初聴きがライブだったことが割とレアなことであり、この曲でmol-74初のコール&レスポンスを実施したのでその場に立ち会えたことが嬉しかった。

軽快なドラムの音と、優しい歌声が夏の風景を連想させる。モルカルは自分たちの音楽のことを「葬式みたいな音楽をやってる」と表現したこともあるのだが、わたしはそこまで暗いバンドではないと思っている。例えば今楽曲ではこんな歌詞があるのだ。

忘れたくない、 忘れたくない

この感情もいつか鈍感になってしまうのかな

なら、覚えたくない、覚えたくない

この幸せを当たり前にするものなど

こんな良い歌詞を書くことができるなんて素敵なバンドだな、と感動した記憶がある。おそらくmol-74というバンドは、わたしの今後の人生に深く関わることになるんだろうなと思った曲だった。

 

 

サマータイムシンデレラ/緑黄色社会

緑黄色社会さん、毎回まじでハズレがない気がするんだよな…わたしはとてもゆるいファンだけど、このバンドはどの曲を聴いても惹かれる魅力がある。タイアップ先のドラマは観ていないものの、彼女たちの新曲ということでリリースを心待ちにしていた。長屋晴子さんの声質ってただ明るいだけじゃなくて、どこか影も表現されているところがすごく好き。恋をこういった詞で表現するところも秀逸だった。

そして世界は初めての色に染まる

緑黄色社会さんに対しては「自分を鼓舞する歌を歌っているバンド」というイメージが結構強く、彼女たちが恋愛を表現するとこんなにも鮮やかな曲調になるんだという驚きがあった。

 

 

SUMMER SHOOTER/MAPA

両A面シングルなので同時収録の「らぶぴ」と迷ったけど、個人的にはSUMMER〜の方が刺さったのでこちらをチョイスさせて頂いた。発売時に公開されたインタビューでは「ゲームのスプラトゥーンをイメージして作った」と語られているのだが、まさにその通りの爽快さ。ただ、MAPAというグループは爽快なだけではなく照らしたときに出来る影の部分にも目を向けている。先述した緑黄色社会といいMAPAといい、わたしの好きになる音楽には似通ったものがあることがわかる。

あと、MVで平成ギャルになってる推し(わたしから見ると半年くらい年下の子)が可愛すぎて愛でたくなった…………もうすぐ彼女たちのライブに行けることになったので、会えるのをとても楽しみにしている。

 

 

以上、2023年7月編でした。8月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

音旅的 今月の5曲-2023年6月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年5月編)はこちらからご覧ください。

今月はジャニーズアイドルの楽曲が多めの月となりました。それ以外にも視野を広げていきたいなぁと思いつつ、やはり気に入った音楽は繰り返し聴きたいタイプなのでひとつハマると抜けられない沼になってしまう…そんな6月でした。

 

こっから/SixTONES

SixTONESにハマって1番にCDの3形態全て買って約5000円が飛びました、とっても幸せです。好きすぎて間違いなく6月で1番聴いてる。7月中には単発で記事を書きたい…ので、ここでは語らないでおく。でも本当に心からめちゃくちゃ好きな曲!

 

 

SPANKY ALIEN/板歯目

板歯目の曲って、歌詞よりも音が先に脳内に入ってくることが多いなぁと個人的には感じている。今回リリースされた「SPANKY ALIEN」も同じくそういった曲になっていて音楽としてめっちゃ好き。

先日、板歯目が音楽番組に出演していた時に「この曲はベースのかっこいいフレーズから思いついて~」と語っていたことが印象に残っている。ベースのフレーズから曲全体の着想を得るのはなかなかできないことだと思うし、それだけ実力があるということの証明となる。そんな今楽曲の作詞作曲はBa.ゆーへーさんが担っている。板歯目はメンバー全員が19歳とは思えないほどのパフォーマンスを見せてくれるのだが、今回に至っては彼の実力について注目していきたい。わたしはベースに詳しくないが、何度観ても「いやこれは19歳にしては実力ありすぎなのでは?」と驚いてしまう。ゴリゴリのメイクをしながらもステージ上で暴れながら奏でるベース、それでいて正確に音を鳴らすのだから彼を初めてライブで観た時に度肝を抜かれたのが記憶に新しい。「SPANKY ALIEN」はうねるようなベースの音が特徴的な、1度聴いたら中毒になりかける楽曲となっている。千乂(ちが)ちゃんの攻撃的な歌声をゆーへーさんのベースに乗せて、そうして力強い庵原(いおはら)さんのドラムで楽曲は更に前進していく。これからの板歯目を代表するような1曲になったのではなかろうか。

 

 

あなたと/20th Century

わたしは元々V6のファンで、特に三宅健さんを推してここ2年くらいは過ごしていた。彼が今年5月に事務所を退所して次のステージに進もうとしている今、やっぱりわたしに必要なのはV6メンバー(ユニット活動・ソロ活動含む)からのメッセージソングだと思うし、最近は無意識にV6の曲ばかりをイヤホンから身体に流し込んでいた。

「あなたと」。この曲を初めて音楽番組で聴いた時、20th Century(トニセン)からComing Century(カミセン)へのメッセージソングだと理解した。理解したのだけれど、作り手は20th Centuryの誰かというわけではなくフジファブリック Gt.&Vo.山内総一郎さん。フジファブリックといえば、去年のこの時期にノリでライブに参戦したなぁ、あまり曲を知らないわたしでも楽しかったんだよなぁと思い出す。あとは、去年ライブを観た音中でも楽を聴くだけで情景がはっきりと浮かびやすかったバンドだったと記憶している。その山内さんがトニセンに曲を提供して下さるとニュースが入った時は、バンドとアイドルがこんなところで繋がるんだ!という驚きとともに嬉しさを覚えた。「あなたと」の一文目から山内総一郎さんの持つV6の解像度が高くて驚いたので引用させていただく。

何気ない場面の記憶だけ

どうして鮮やかなのかな

直接的ではないのだけど、この文は去年の夏頃に開催されていたV6の写真展「Guys 俺たち」にて販売されていた写真集の最後、岡田准一さんから読者へのメッセージとどこか似ているような気がするのだ。わたしはV6のファンになってまだ2年ほどしか経っていない。知っていることより知らないことの方が多いこのV6という世界は、みんなに優しくて暖かい居場所なんだなぁと再確認したのが「あなたと」だった。人生における大切な1曲になったと思うし、こころの引き出しにしまっていつでも取り出せるようにしておきたい。

 

 

なにもの/King&Prince

「気になった曲はCDを買って聴いてみる」。わたしの音楽人生ではサブスク・ストリーミングサービスよりも物体として残るCDに主に重きを置いているのだが、こちらのシングルは新体制のキンプリへ応援の意味も込めて購入することとなった。先程ご紹介したSixTONESの「こっから」と同じく、ドラマ「だが、情熱はある」の主題歌としてタイアップとなっていた今楽曲。「こっから」がギラギラメラメラと戦っていくぞ!と強気な楽曲に仕上がっていることに対して、こちらの「なにもの」はドラマのストーリーにそっと寄り添い、登場人物たちの背中を押してくれて前を向けるような雰囲気に仕上がっている。この2曲は両極端といえば両極端なのだけど、不思議とけんかをしない主題歌の組み合わせで化学反応を起こしていた。また、「なにもの」はドラマのタイアップとはいえ、キンプリのこれからについてもダブルミーニングとして表現されているように感じている。例えばこのフレーズとか。

鳴り響いた始まりの鐘の音色

ゆっくりと歩いてく道の途中

さあ 小さな幸せを見つけよう

そう 必ず側にあるから

永瀬廉さんも高橋海人さんも、きっとこれからKing&Princeとして歩む道がどうなっていくか、自分たちでどうしていくか。わくわくもあるだろうけれど、それと同時に不安も抱いているんだろうなぁとわたしは感じていた。でもその不安は、きっとこの「なにもの」をリリースするタイミングで出演したいくつかの音楽番組で少しずつなくなってきたような、2人の楽しそうな表情が増えてきたように思う。高橋海人さんが持つ可愛らしい弟のような甘い歌声に、永瀬廉が持つ王道的をゆく王子様のようなかっこいい歌声。わたしは既に多くの推しを抱えているのにも関わらず、2人のことを応援したくなった。これからの動向に注目していきたい。

 

 

億劫/プランクトン

新進気鋭のバンド、プランクトンより今月リリースの1曲をピックアップ。わたしがプランクトンというバンドと出会ったきっかけは少し特殊で、元はと言えば去年放送されていた「silent」というドラマを観ていたことだった。そのドラマのプロデューサーさんが「silent」について語るため音楽番組に出演されていて、そこで「高校の後輩で頑張ってる子たちがいて」と紹介されたバンドがプランクトンだった。バンドやアーティストは詳しく調べる前に音楽を耳に突っ込んだ方が断然早いので、Spotifyにあった音源を片っ端から聴いていった。ボカロ調の音楽に、まるで鋭利な刃物のような女性ボーカルの歌声が乗る、これはハマってしまうバンドだなと思った。今回リリースされた「億劫」は、ふらりふらりと気怠そうなボーカルが心地良く、何度も聴きたくなってしまう。イントロが始まってすぐのここの部分が特に好き。

タテヨコナナメを足して

同じ数にするような馬鹿げた毎日は

耳を流れてく曲に似てる気がして

落ちたイヤホンを拾うのも億劫

最初から鳴るバスドラムと、曲が進むにつれて段々と音数を増していくのがとても好き。プランクトンの音楽を聴いていると、1曲1曲で止まってしまいひたすらに同じ曲をリピートすることが多々あるのだが、この「億劫」もそうなると思う。いつかライブに行ってみたいバンドだ。

 

以上、2023年6月編でした。7月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

恋に似た恋愛感情麻痺〜SixTONESに沼落ちしたオタクの話〜

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 久しぶりにオタク全開の記事です。基本年1ペースで何かしらの沼にハマってて人生おもしろすぎる。

ジャニーズは既にKis-My-Ft2・V6・Snow Manのことが好きで緩く追ってはいるんだけど、SixTONESに関しては“推し”(ジャニーズ界隈では“担当”と呼んだりもする)のことを考えてたら何故か1日が秒で終わっていくのでこんなん恋でいいと思う。わたしがSixTONESにハマるまでの過程は以下。お好きなところからどうぞ。

ちなみに今回のタイトルは、職場のお手洗いでSixTONESジェシーさんのことを考えていたらパッと思い付きました。なかなか気に入ってる。

 

💎SixTONES(ストーンズ)って?

 ジャニーズ事務所所属、6人組の男性アイドルグループ。簡潔に書くと、顔良し・歌良し・トーク力もおもしろさも抜群の激ヤバグループ。デビュー曲はX JAPANYOSHIKIさんが手掛けた、といえばパッと出てくる人も居るのではないだろうか。わたしがSixTONESに対して持っていた第一印象はまさにそれでした。おもしろエピソードをひとつ挙げるとするならば、ライブでMCが長すぎてスタッフさんに「早く終われ」の意味で照明を消されたことがある(ガチ)。もはや欠点が見つからなさすぎてこの記事を書きながら困ってるところです。

 

💎もしかして、沼?

 実はわたし、SixTONESをガチで追う前からCDを買ったりしていました(そもそもの話だと彼らがジャニーズJr.の頃から芸能ニュースでちょこちょこ姿を見てはいたので、「なんかジャニーズにすごいグループがいるらしい」と認識してはいた)。ジャニーズのグループは一部を除いて基本的にサブスクを解禁していないので、曲をfull ver.で聴くにはCDを買うしかなく…といった現状。その為、個人的に気になった曲は大体家にCD媒体があります(彼らの他にも少し音源を持っているグループがあったりする)。わたしは映像特典を後回しにして、とにかく曲をたくさん聴きたかったので通常盤のみを手に入れることに。ちなみに本格的に沼落ちするまで買ったCDたちは「共鳴」「わたし」「CITY」の3枚。

発売していた中で手頃だったシングルと、アルバムが1枚。あの時は取り急ぎだったけれど我ながらいいチョイスしてると思う。

 

💎ジェシーさん沼落ちスターターキット

 ここが1番おもしろい段落です。自分でもびっくりするくらい沼にハマるのが早かったな…ハマって2〜3週間でこれだけの番組を観ました。ちなみにわたしは関西在住なので放送日は全て関西でのスケジュールを記載しています。

わたしがSixTONESの沼に落ちたのが今年の3月22日で(個人的につけている日記にそう書いているのでほぼ間違いない)、それ以降怒涛のスケジュールでテレビ出演がありました。ハマってすぐに推しの姿を画面越しでも観られるなんて、本当に運が良すぎる。

 

・2023/04/10放送 「冒険少年」

番組内では「脱出島」という企画があり、ざっくりとした内容としては番組が選んだタレントやアイドル、スポーツマンなどが2日間のサバイバル生活の末、無人島から筏(いかだ)で脱出するまでの時間を競争するというもの。わたしは定期的に行われているこの企画が好きでよく観るのだが、そこにジェシーさんが参戦するということで興味を持ち、3時間SPだったのにも関わらずほぼ全てをリアルタイムで拝見した。ジェシーさんはほぼ毎場面で何かしらギャグやボケをかましてくれるので、観ていてめちゃくちゃ笑ってたし本当に楽しかった…

・2023/04/12&04/19放送「Love Music」

こちらは2週に渡ってSixTONESが出演していた音楽番組。2回ともMCの森高千里さんとのトークが放送され、1週目には「ABARERO」を披露した。それぞれの印象に残っている曲を紹介する場面では、Jr.時代の曲から割と最近の曲までメンバーひとりひとりにスポットライトが当たるようにお喋りされていたので、ここがSixTONESが自己紹介をしてくれたような番組だったのを覚えている。

・2023/04/14放送 「A-Studio+」

こちらはジェシーさんが単独でお呼ばれしていた。笑福亭鶴瓶さんとKis-My-Ft2藤ヶ谷太輔さんがMCを務め、ゲストを招いてお話を伺う…というトーク番組。こちらはジェシーさん単独での出演だったので、彼のことを深く知ることのできる良い機会になった。

CD(シングル「ABARERO」)発売前後のプロモーション期間とはいえ多いな?!ジャニーズアイドルすごい。ジェシーさんはコミュ力おばけで芸能界での人脈が広く、先述したYOSHIKIさんとはもはや友達かのようにフラットに接しているほど。そのため色んな番組の様々な場面に出演できるのが彼の武器となっている。

わたしは散々「ジェシーさんのこと好きになっちゃったかも…」と言っているし、彼がテレビに映ったら体温上がってリアルに顔が赤くなってしまう。何せハーフの推しは初めてなので顔が良いことに慣れなくてあわあわしてしまうんですね…(ジェシーさんはアメリカと日本のハーフ)。本当に、いつ見てもかっこいい…

とまぁこんな感じでジェシーさんに沼落ちした。SixTONESジェシーさん というよりかは、ジェシーさん→SixTONES というハマり方が正確かもしれない。先述したようにSixTONESの楽曲は元々聴いていたので、それが後から花を咲かす種になっていたんですね…

 色気のある歌声で観客を魅了し「カムカムエヴリバディ」では朝ドラ俳優として、「すずめの戸締まり」では声優として世の中の知名度を一気に上げた松村北斗さん。巧みすぎるラップはジャニーズの中でも唯一無二、持ち味のトーク力でずっと喋るメンバーたちを上手くまとめその場を回していく田中樹さん。美しすぎるお顔と歌声で観る人を惹き付け、ドラマ「束の間の一花」等々では俳優としても活躍しているが実は「名探偵コナン」が大好きというオタク気質な一面を持つ京本大我さん。ドラマ「だが、情熱はある」では一癖も二癖もある芸人 山里亮太さんを見事に演じ「ザ!鉄腕!!DASH!!」では農業に勤しんだり島の開拓をしたりと、もはや何足わらじ履いてる?と疑いたくなるほど多忙な森本慎太郎さん。毎日欠かさずブログを更新し、今度出演する舞台「星降る夜に出掛けよう」では役に苦戦しつつも自分の納得のいくまで考えて見直していく、何事にも努力家な髙地優吾さん。ジェシーさん以外の5人も、これだけたくさんの魅力が詰まっているなんて、そんなの一度ハマった沼から抜け出せないに決まっている。

 

💎行動激早オタク

 少しだけ前の段落の続きの話をする。テレビ出演は人気グループだと探せばいくらでも出てくるし、なんならテレビをつけておけばたまたま出演している、なんてこともある。見逃したとしても今は後から観られる配信がある。SixTONESジェシーさんのことを好きになってから早2か月、バラエティ番組だと「オオカミ少年 ハマダ歌謡祭」にレギュラー出演していることは把握した。本当にざっくり言うとほぼ毎週、出演者みんなでカラオケ大会(とわたしは思っているが実際は曲が流れた際に正確に歌いその曲を当てるというもの)を開催してくれている、音楽ファンにとっては有難すぎる番組。1コーラスではあるがレアすぎるカバー曲なんてものを聴けることがあるので、この番組を毎週楽しみにして生きているところはある。

標題の話に戻ろう。何が行動激早なのかというと、好きになって10日ほどでSixTONESのFCに入会してしまった。現在わたしはロックバンドも合わせて3つのFCに入会しているが、ハマってからFC入会までのスピードが最も早かったのはSixTONESだ。

そして、わたしがSixTONESを好きになったタイミングで丁度彼らは「慣声の法則 in DOME」というドームツアーを開催していた。このスケジュールがわたしの予定が空いている日と被っていたので、ファン歴1か月なのにも関わらず行ってきた(物販に)。

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や~…まじで、顔がいい…受け取る時にめちゃくちゃ照れて「ハイ…ハイ……」としか言えなくなってスタッフさんをちょっと困らせてしまった(すみませんでした)。これほどまでに「自宅から京セラドーム大阪が近めでよかった」と思ったことはない。ありがとうSixTONES…今度はライブへ参戦できるように頑張ります。

 

💎様々な場面でのジェシーさんについて

 テレビ番組でのジェシーさんを見たわたし、咄嗟に書いたメモにこんなことを書いていた。多分テレビを観た瞬間その時ではなく、後から思い出しながら言葉を紡いでいたと思う。遅効性の恋。

ジェシーさんって、メンバーと居る時は少しだけ引いてるというかふんわりと周りの話を聞きつつ出方を伺っていていざという時にボケをかますパワーがある

ソロでTV出演ってなったときに彼のお喋り力が爆発してるところが好き すごい盛り上げすぎてるわけじゃないけど場面場面で自分の立場をわきまえてる、ちゃんと印象に残るアイドルでありタレントであり俳優だなぁと思う

これを書いたのが5月3日。そこからというもの、ジェシーさんの印象は全く変わることなく好きで居続けているし何なら更に大好きになった。人間、第一印象って本当に大切なんですね…

直近では「SixTONESオールナイトニッポン」はもちろん、地方のラジオ番組でコメントを寄せているところを何番組か拝聴した(コメントオンエアは放送時間がわたしの通勤時間と被った番組を聴いていたので、朝からジェシーさんの声を聴く&夕方もジェシーさんの声を聴くみたいな大変恵まれた日があった。幸せすぎる)。どの番組を聴いてもメンバーさん…主に髙地優吾さんの話を持ち出してくるジェシーさんがメンバー想いで可愛かったし、はたまた芸能界のお友達と公園でお酒を飲んだお話をしていたり、最近とんかつをデリバリーしたお話をしていたり…話のレパートリーが無限。聴いていて「楽しいな」「もっと聴きたいな」と思わせてくれる、パワーのある人だと思うのだ。

 

💎“こっから”!

 SixTONESって、わたしが好きになった今までの推しとは違って「この人たちを知るために詳しく調べていく」「音源を聴かなきゃ」という、“これまでの歴史に追いつかなきゃいけない義務感”みたいなのがほとんどない(本来の推し活ってそれが理想なんだけど、いかんせん他のファンの方と歴や愛情を比べてしまったりするからどうしても上記のようになりつつあるよね)。SixTONESはむしろその逆で、「好きになっちゃったからもっと知りたい」という純粋な探究心や「彼らの様々な音楽を聴いてみたい」という興味・好奇心が湧く。まるで手綱を引かれているように、するするとSixTONESの世界に引きずり込まれてしまうのだ。後にも先にも、こんなスピード感を持ってハマるグループは無いと思っている。また、YouTubeのコメント欄を見ていてもteam SixTONES(※グループとファンをひっくるめた愛称)が優しすぎる。新規ファンのことを大歓迎していて、「この曲でSixTONESのこと気になったんだけど…」「このメンバーのあのドラマからSixTONESの動画を観に来ました」みたいなコメントがひとつあれば「この動画の次はこちらへ」とか「この曲もおすすめ!」と次から次へと導いていく。沼の奥底まで新規ファンを沈めていく(※褒めています)team SixTONES、好きだな…

 

そんなSixTONES、6/14には「こっから」というシングルがリリースされる。先日発売した「ABARERO」も購入して数え切れないほど聴いているものの、またとんでもない楽曲が現れて音楽番組を観る度に驚いているところだ。ロックバンド界隈出身のわたしにはぶっ刺さりすぎる生バンドの音、ジャニーズの曲とは思えないレベルでのラップによるマイクリレー。虜にならない理由がない。あまりにも良すぎる。結構早い段階で「これは絶対手に入れておいた方がいい」と思い、3形態全てを予約した。既に発送されているみたいなので、手元に届くのを今か今かと心待ちにしている。これからもSixTONESから、目が離せない。

音旅的 今月の5曲-2023年5月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年4月編)はこちらからご覧ください。

予想よりあっという間に過ぎていった5月。そこまで聴き込めていないのもあり、既存曲が多めなのは許していただきたい。

 

ハッピーエンド延長線/METAMUSE

この曲は今年1月のライブで既に披露していたので、「あれ?CDリリースされたの5月だっけ?!」という驚きがある。内容がアイドルとしては斬新すぎるものに仕上がっていて、曲的には長めなのに全てにメッセージ性が込められているのが聴いているこちらとしても飽きないのだ。アイドルでありながらも既婚者の大森靖子さんだからこそ書ける「結婚よりすごいことしよ?オタクの方が幸せ」という詞だったり「幸せならOKです!」という某有名インタビューのパロディなど、強烈なインパクトを残している。個人的には、今までのMETAMUSEにはなかなかなかった曲中でのセリフパートが好き。

 

 

あいことば/Snow Man

Snow Manのことは以前の記事でも書いたのだが、新アルバムがリリースされたので改めて新曲をピックアップ。

色々あって彼らのアルバムはまだ購入していないのだが、5月のリリース時期から音楽番組でちょこちょこ披露されているのを観て「わたしはちゃんとSnow Manのことが好きなんだなぁ」と再確認させられた。前回リリースされたアルバム「Snow Labo. S2」の曲で例えるなら「This is LOVE」のような雰囲気で、リード曲に選ぶには大人しめだな?と思っていたのだがそんな思いも吹き飛ばすほどに良い曲で、テレビで披露される度に思わず観入ってしまうようになった。Snow Manの持つ優しさだったり柔らかい雰囲気はメンバー同士とても仲良しだからこそ醸し出されているもので、なかなか真似はできないものなんだと感じている。

 

メフィスト/女王蜂

4月に先行リリース済。先月分に入れるか迷った挙げ句結局入れなかったのだが、今月に入ってから正式リリースされた際に公開されたMVが良すぎたため選出した。

こちらはアニメ「推しの子」のEDとなっておりわたしも同作を視聴中なのだが、毎回EDのイントロで鳥肌が立っている。女王蜂の曲は聴いた瞬間に、ある種の音楽的なグロテスクさを脳内で残していく。未だに去年6月の対バンで披露された「HBD」の衝撃をわたしは覚えているし、多分これからも忘れないだろうと思う。もちろん「メフィスト」もそれに当てはまり、バンドマンとはいえアヴちゃんの持つカリスマ性、少しアイドルちっくな感じや怖さが作品に合いすぎている。

 

ダンテライオン/Da-iCE

Da-iCEって凄い」ということを先日参戦したフェスでひしひしと感じた。この「ダンテライオン」という曲は惜しくも披露しなかったのだが、曲として完成度が高いので選ばせて頂いた。花村くんの印象的な高音パートと大野さんの力強い歌声が綺麗に絡み合っていてバランスが良く、聴き心地が良い。この曲が収録されたアルバム「SCENE」もリリースされていたので、そちらも聴き込んでいきたい。

 

恋のディスマッチン/MOSHIMO

前々からMOSHIMOのことは好きで割と頻繁に聴いていたのだが、4月に行った板歯目との対バンに行ってからというものの本格的にハマりだした。こちらはわたしがハマってから新しく出た曲である。MOSHIMOの曲は結構等身大の恋愛というか、Vo.&Gt.岩渕さんの経験談に基づいて作られているのかな?と思う楽曲が多い(まだ調べられていないので真偽の程は不明だが)。

「イーアルサンスー!」と元気な掛け声から始まる今楽曲も例に漏れず、内容は恋の歌。サビの「ババババズりたい! きみの中で」という詞は一聴で聞き取れなかったのだが、歌詞カードを見ると意味が分かってすっきりした。現代的な例えで恋心を表しているのが上手い。ライブで盛り上がりそうな1曲。

 

以上、2023年5月編でした。6月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

2023年5月2日-わたしの推し、三宅健さんの話

 今年の2月、界隈を揺るがす大きなニュースが入ってきた。上記リンクの件である。

公式発表より先に某週刊誌にリークされていたとか何とかという問題は一旦横に置いておいて、わたしは純粋にめちゃくちゃ驚いた。だって、彼のファンクラブ「BLUE JAY IVY」は約1年半前(2021年11月)に始まったばかりだし、ソロでのコンサートもついこの間大団円を迎えたばかりの時期。「どうして?」と思った。けれど、彼が選んだ言葉で構成されている文章を読み解くうちに健くんの気持ちが伝わってきて胸がいっぱいになった。何よりもV6というアイドルグループとファンのことを大切にしてきた彼らしい決断だと思った。公式発表の翌日、わたしが書いていた日記の一文を引用させて頂く。

健くん退所は本当の情報だったけど、トニセン(※)も本人もあったかい言葉ばかり注いでくれてもう心はぽかぽかなんよ…BIG LOVEすぎる 応援し続ける…!

(※)トニセン:“20th century”の略。V6の年上組3人で構成されたグループのこと。

どこまでいってもわたしはオタクだし、オタクでしかない。わたしは「自分の推しが出した答えに関しては否定しない・干渉しない」と決めている。何故なら、そういう推しが好きで応援し始めたからだ。「推しの考えが最初から変わらないのであればオタクであるわたしも付いていく」と、まるで一生を誓った婚約者のようなスタンスで居る。推しひとりに掛ける重い愛のおかげで、わたしは人生を歩んでいける。そのうちのひとりが三宅健さん…健くんだった。

2021年の3月頃に彼の持つ魅力・沼の入り口を辿ったわたしは、あれよあれよという間に沼の奥底まで沈んでいた。ハマってから1年後の2022年3月には、健くんがきっかけで初めて舞台観劇に出掛けた。ファンクラブでは落選してしまったので3時間も電話を掛け続けて一般でチケットを取ったがその甲斐があったと思うし、観劇後は彼のことがもっと好きになった。その時まで健くんのアイドルの姿しか知らなかったから、役に入り込んでいる“俳優”としての姿は新鮮でとても記憶に残っている。2022年の後半、11月には彼のソロコンサートにも参戦した。V6のライブは画面越しにしか観たことがなく「いつかは健くんかトニセンのコンサートに行ってみたい」と願っていたので、この機会を勝ち取れたことは本当に嬉しかった(※余談にはなるが2023年に入ってからはトニセンのコンサートにも運良く参戦することができた、観られたことに最大級の感謝を)。健くんがアイドルとして自由自在にステージを彩ったり、駆け回ったり、色気を放ちながら踊ったりする様はとても美しく、いつまでも見惚れてしまうほどだった。

わたしは健くんに、たくさんの「初めて」を捧げた。“初めて”ジャニーズ所属の方の舞台を観に行ってよかった、“初めて”ジャニーズのコンサートに行ったし、応援のためのうちわも“初めて”作った。本当に本当に、心から大切な存在だ。

先日、彼が主演を務める「ミナト町純情オセロ」という舞台を、有り難いことに2回も観劇させて頂いた。わたしの世代だと健くんのファンは絶滅危惧種みたいなものでほとんど周りに彼のことを話したことがないのだが、この舞台は22歳以下のチケットが安くなるというサービスがあったので観劇のうち1回はそのサービスを利用した。初めてこの世代のファンで良かったと思った。

健くん自身は関東出身なのに演じる役柄の関西弁をナチュラルに喋り、「劇団☆新感線」特有の演出を見事に体現し、舞台の端から端まで動き回る彼。見逃さないようにと一生懸命追いかけた。初回の観劇後は胸に感情がグンと降りてきて、感想を書こうとしてもなかなか手につかなかった。それくらい彼の演技に飲み込まれていたのだと思う。2回の観劇で座席の最後列からと、前から5列目の席。ほぼ両極端な席で観ることが出来て、こんなに恵まれたことはないと思った。

 

別に彼は芸能界を引退するわけではない。ジャニーズ事務所の所属ではなくなってしまうが「一旦活動を休止して少しの間だけ休暇を取る」といった感じだと思っている。また、彼自身も「来月から無職なんで🫠🫠🫠」とInstagramのストーリーに上げていたくらいなので本人的にはポジティブな決断なんだろうな、と勝手に推察した。

彼の舞台を観に行くとその周りにポスターが貼られていたり看板が立てられていることがあり、ファン以外の方からも「三宅健さんだ!」と言ってもらえることが、V6や健くんのこと好きになったこの2年間で個人的にとても誇らしかった。口には出さなかったものの「わたしの推しは素敵な人なんです!」と心の中で何度も自慢した。健くんはわたしの想像している以上に多くの人に愛されているから、ここから歩む道を照らす光がきっとたくさんあることだろう。

彼の姿を見ない日々は初めてのことで寂しくなってしまうことを危惧していたが、2回目の舞台を観劇した後には何故だか前に進む勇気を貰っていた。涙が流れるより早く、心に春風が吹き込まれ「俺が居なくなっても大丈夫だよ」と言ってもらえた気がした。だからわたしは力強く生きていかなければいけない。

舞台は昨日無事に大千穐楽を迎え、暫くはTV出演もラジオ番組にも出演しない期間となる。少し前に彼から素敵な贈り物を頂いて「ああ、そろそろなんだ」とようやく実感が湧いた。あのメッセージの基となった円盤を観たくなって再生すると、ちょうど今のわたしと同い年の健くんが映し出されていてどこか偶然とはいえない、運命的なものを感じてしまった。やっぱりわたしは健くんのことを好きになる運命だったんだと確信した。

待っていれば会うことは叶う。健くんは約束を叶えてくれる人だから、わたしはそれを信じて待つことにする。

 

あなたが行く道に、幸多からんことを。

音旅的 今月の5曲-2023年4月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年3月編)はこちらからご覧ください。

今月は個人的に音楽が豊作な月だったので、いつもより1曲オーバーの下記6曲をセレクト。

ABARERO/SixTONES

 この曲が好きすぎて今月リリースされた作品の中で1番リピートした。わたしがSixTONESの沼にハマった話はおいおい書くとして、今回はこの「ABARERO」の良さを伝えていきたい。

SixTONESってアイドルなんだけどアーティストっぽくて、良い意味でジャニーズらしさを消すことが出来るグループだと個人的には感じている。「ABARERO」はSixTONESにとって原点回帰だと様々な媒体で取り上げられているが、メンバーのビジュアル・歌唱力ともにこういった攻撃的ロックチューンがよく似合う。“Are you Ready MONSTERS?”というフレーズで高揚感をMAXにしてからサビに突入するところが好き!どうしたって元気が出ないときに「ABARERO」を延々リピートして多忙な日々を乗り越えられた。これからもたくさん聴きたい。

あと余談になるのだが、通常盤に収録されている「人人人 [PLAYLIST -SixTONES YouTube Limited Performance- Day.6]」の音源もめちゃくちゃに良いので、是非バンド好きにおすすめしたい。

 

TICK!TICK!TICK!-EP ver./Lay

 今年の3月に参戦したフェスにて見つけた新人ミュージシャン、Lay(レイ)ちゃん。どうしても世界に見つけてもらいたくて、今回この記事で選曲する運びとなった。今回ご紹介するのは先日リリースされたEP「I'm Believin'」より「TICK!TICK!TICK!」という楽曲。実は少し前にシングルとしてリリースされている楽曲なのだが、あまりにも良すぎてEPリリースのタイミングで広めたくなった。ご紹介したのは全て英語詞のver.なので、日本語詞が入っているver.はこちらから聴き比べて頂けると、その違いを楽しむことが出来ると思う。

わたしは、彼女の英語詞の流暢な発音が聴く者を虜にすると確信している。弱冠14歳の中学生にして既に様々なフェスに出演、ラジオのゲスト出演も多数あり、6月には大阪でのリリースイベントも控えている。同じ兵庫県出身として勝手に誇らしい気持ちになってしまうほどに大活躍しているのだ。もっともっとたくさんの人に届いてほしいサウンドを持っているはずだし、羽ばたいていってほしいと願っている。

 

恋する惑星/UNISON SQUARE GARDEN

 UNISON SQUARE GARDENのアルバムって、毎回必ずお気に入りになる曲が何曲かあって楽しすぎる。この度リリースされたアルバム「Ninth Peel」から、(いくつかの楽曲から紹介するものに迷ったが)リード曲である「恋する惑星」をチョイスした。UNISON SQUARE GARDENの展覧会として4月いっぱい開催されていた「Ninth Peel museum」に足繁く通っていたので、わたしの2023年4月を象徴する1曲となった。

軽快な鈴木貴雄さんのドラムから始まりポップ路線をひたすらに突き進んでいく今楽曲は、どこか「君の瞳に恋してない」を彷彿とさせる。けれど大衆に届くように作っている雰囲気は全く感じさせず、あくまで「UNISON SQUARE GARDENの音」というのを軸に、恋模様を繰り広げている様子が曲中にて描き出されている。アルバムの2曲目という立ち位置的に、単発で聴くよりもアルバムとして1つのかたまりで聴いた方が映えるものに仕上がっている気がしている。いくつかの番組でこの曲を披露しているところを観測したが、照明に照らされることで輝きを放つことのできる、ライブでの花形になりそうな楽曲だと感じた。現地で観るのが本当に楽しみ。

 

アイドル/YOASOBI

 YOASOBI、また激ヤバ曲を出してきてて最高。毎度手札の多さと音の種類の豊富さに驚かされているが、今回の「アイドル」は本当にとんでもないものになっていた。

ikuraちゃんのカリスマ性を爆発させて可愛さを表現しつつ所々に毒々さも孕んでいて中毒になりそう、というかリリースされてからかなりの頻度で脳にぶち込んでいる。わたしはバンドだけじゃなくてアイドルのオタクも兼ねているので、今楽曲にアイドルのライブで聞くようなコールが何度かあるのが胸熱だった。そういうのオタク大好き。

こちらは「推しの子」というアニメのOPテーマだが、第1話を観てから改めて「アイドル」を聴くと、さすがAyase…と唸るしかなかった。本当に「作品に寄り添う楽曲」を作る天才として、Ayaseの右に出る者はいない気さえしてくる。作り方が巧すぎ。おそらく今年後半も聴き続けるだろう大好きな1曲になった。

 

Starting Over/sumika

 久しぶりにsumikaの良さを、身を持って体感した。

というのも、数年前にsumikaを初めて音楽フェスで観た時は普通に好きだと思っていたのに、その後様々な音楽との出会いがあり「sumikaはわたしには明るすぎるかも」「もうちょっと明るい人が聴く音楽だ」と感じてしまい、わざと避けて生きてきた。多分これからもそこまで頻繁には聴かないだろうな、と思っていた矢先に訃報が入ってきてしまい、大変失礼ながら「もっとライブに行っておけば良かった」と思ってしまった。今年に入ってすぐ行われた大阪城ホール公演のチケットは当日券でも購入可能だったそうだし、彼を観られる機会を逃してしまったのは純粋に悲しかった。行けるライブは行っておくべきだと強く感じた。

話が逸れてしまったが、sumikaの新曲「Starting Over」、めちゃくちゃ好きだ。こんなの、好きにならないわけがない。爽やかなsumikaらしいサウンドを、春風に乗せたような優しい言葉で飾る。「そうだ、わたしはsumikaの胸にじんわり響くこのフレーズたちが好きだったんだ」と思い出させてくれた。

個人的にはまだまだ解釈が足りていないのでもう少し聴き込みたい1曲。sumikaはワンマンに行くほど詳しくはないので、まずはフェスとかでのんびり楽しんでみたい。近々観られる機会を作れたら嬉しく思う。

 

春はグラデーション/The Yogurts

FM802×中央大学 2023年度 春のACCESSキャンペーンソングとして書き下ろされた今作(概要はこちらより)。毎年行われているキャンペーンなのだが、ラジオでのオンエア・サブスクでの配信・MVの公開までもが期間限定なので今のうちに紹介したい。

今年度の楽曲「春はグラデーション」はSuperflyの越智志帆さんが手掛け、歌い手には彼女/水曜日のカンパネラ 詩羽/羊文学 塩塚モエカ/BLUE ENCOUNT 田邊駿一/ビッケブランカ/ハンブレッダーズ ムツムロアキラを迎えている(敬称略)。まずSuperflyが楽曲提供という時点で既に勝ち確なのに、シンガーが豪華すぎて全員揃った発表を聞いてはひっくり返ってしまった。個人的には水曜日のカンパネラの詩羽ちゃんが選ばれたことに驚いた。まだまだ2代目の水カンとして発展途中ではあるが、何度かライブを観たことのある彼女の実力が評価されたようで心から嬉しくなった。

この楽曲はラジオでは様々な時間にオンエアされているが、サブスクが解禁された日の朝一番に通勤中の電車の中で再生ボタンを押した。すると、耳中から暖かい風が吹いたようでその心地良さに胸がいっぱいになった。忙しい日々の中に少しの癒しをもたらしてくれたような気がした。毎朝その暖かさを吸収して、職場に向かいたいと思って縋りたくなる1曲となった。

 

以上、2023年4月編でした。5月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。