音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

音旅的 今月の5曲-2023年3月編

今月分も書いていくことにする。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年2月編)はこちらからご覧ください。

今月の5曲はこちら。

かわかわ/THE KEBABS

この曲がわたしの3月を狂わせたと言っても過言ではない。a flood of circleでいつも泥臭いロックンロールバンドをしている佐々木亮介が、THE KEBABSでは軽率に「かわかわベイビー!」とか言うの、あまりにもギャップ。そういうのオタク大好き。

リリース前である去年の12月、この曲を初めてライブで観たのだが酒を入れて参戦していたのもあって可愛すぎて卒倒しそうになった。田淵智也さん、なんかぴょこぴょこしすぎてうさぎさんになってた気がするし(※定かではない記憶)。

かわいさを向ける対象は人なのか動物なのか、果ては物なのかはっきりとはしていないが、だからこそ何にでも当てはめることのできる「ずっきゅーん!」というフレーズが脳内ループとともに癖になる1曲。

 

青い春のエチュード/東京スカパラダイスオーケストラ×長屋晴子(緑黄色社会)

ラジオを聴いていたらたまたま出逢い、かなり気に入った1曲。スカパラのコラボ相手は大体ラジオで楽曲を聴いて初めて知ることがほとんどなので毎度助かっている。スカパラは毎回コラボシンガーのチョイスが絶妙なので、新曲を知る度に「そうきたか!」と唸っている。数年前の楽曲にてUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介さんがスカパラとコラボすることによって、東京スカパラダイスオーケストラのことをちゃんと知ったのでその縁もあったりする。

長屋晴子さんの歌声って緑黄色社会というバンドの音楽性的にひたすらに“陽”の成分が多いのだけど、ふとした瞬間に見せる切なさやかっこよさが他のアーティストにはない唯一無二の武器なのかなぁと思ったりしている。彼女の歌声と、東京スカパラダイスオーケストラの相性がとんでもなく良いということを発見することになった1曲。

 

もういいもん/MASONdes

MASONdes、天才の曲しか作らないんだよな…3月にアルバムをリリースしていたのでその中の数曲で迷ったけど、シングルとして先行配信されていて個人的に1番ハマったこちらをセレクト。わたしが思うに、どこか懐かしいレトロポップでもあってEDM系が特徴的なグループ(詳しくないのではっきりとは断言できないが…)。

「もういいもん」を歌っている缶缶さんとハイノミさんは今回初めて知ったのだけど、また良い声をしていてハマる。脳裏に焼き付くような、良い意味で引っ掻くような声。それでも聴きやすくてギャップというのだろうか、ちゃんと人間ではあるのに音楽が物体になったような感覚がする。

MASONdes(読み:メゾン・デ)、コンセプトが結構面白くて毎回リリース情報を追ってしまう。「今回はどんな曲で誰が歌ってるんだろう?」というワクワクをくれる上、まだ見ぬアーティストに出会うきっかけになったりもしている。そういえばyamaちゃんを知ったのもこの音楽グループがきっかけだった。今後も随時チェックしていきたい。

 

瞳のランデヴー/フレデリック×フジファブリック

最高のコラボすぎてTwitterの告知画面を2度見した。3度見くらいしたかもしれない。どういうことですか?

わたしはどちらかというとフレデリックの方が詳しいしライブに行った回数も彼らの方が多いのだけど、フジファブリックは去年初めてライブを観て好きになったバンドだったのですごく嬉しいコラボだった。フジファブリックの対バンライブにフレデリックがお呼ばれしたことによって実現したコラボだそう、素敵すぎる。

今回のこの楽曲を手掛けたのは、フジファブリックでVo.Gt.を務める山内総一郎さん(曲の原型はフジファブリック金澤ダイスケさんが作られたそう)。フジファブリック側からの楽曲提供とはいえ、歌詞や音楽性にフレデリックの要素がたっぷりと詰め込まれている。例えば1Aメロ〜1Bメロの「恋の目盛り一杯です。」とか「説明がつかないものです。」というフレーズはフレデリックの詞で割と頻繁に聴く気がしている。それに加えて「君が居ないなんて 意味がわからないよ」という詞はフジファブリックっぽくて(憶測)、2組の融合が楽しめる1曲となっている。フレデリックの音だとあまりシンセサイザーは入っていないイメージなので、きらきらと光る感じの音が三原健司さんの声と合致しているのは結構新鮮だし、山内総一郎さんの声は優しいのに聴いていると心にまっすぐ突き刺さるのだ。

なんだか不思議なようでピッタリとハマる2バンド、もっとコラボ曲を作っていってほしいし何ならスピリットツアーとして全国津々浦々を回ってほしい。

 

タペストリー/SnowMan

(両A面シングルなのでもう1曲の「W」と迷ったが、今回は取っつきやすそうな「タペストリー」を選んだ)

ブログで彼らの楽曲を取り上げるのは初めてかもしれない。上記のリンクは“Dance Practice”と言い、メンバーのダンスをメインで観ることができる映像。MVとはまた別のものとなっている(この映像文化は韓流アーティストかららしいんだけど、ちゃっかり流行りに乗る事務所ナイス)。

わたしは邦楽だけではなくアイドルでも飛び回りオタクをしていて、こちらの曲が主題歌となっている映画も観に行った。映画館の爆音で聴く「タペストリー」は世界観をグッと広げてくれるようで音楽番組をただ観るだけでは得られない感動があった。

SnowManはジャニーズJr.歴が長かったメンバーも多数居るので、先輩のバックダンサーとして踊っていた下積み経験のおかげで特にダンスが上手い。歌唱部分でのお話をすると、SnowManの中で最も歌が上手いのは渡辺翔太さんというのはよく知られていて、この「タペストリー」でも目黒蓮さん(※タイアップ先の映画の主演)に次ぎ歌のパートが多いように思う。渡辺翔太さんのロングトーンは本当に伸びが良くて聴き心地が良いので、いつも楽曲の華となっている。

ただ今回わたしが注目したいのは、佐久間大介さんと向井康二さんのパートについて。この2人は群を抜いて歌が上手というわけではないのだけれど、歌声がダンスと組み合わさった時の表現がピカイチだと個人的には思っている。佐久間さん(ピンク髪の人)はグループで1番身長が小さく168センチほどなのに、それを何のハンデとも感じさせないダンスをする。向井さん(若干茶髪のセンター分けの人)は、ダンスも歌も初期からの成長の幅がおそらくメンバーNo.1。声が特徴的なのですぐ分かるし、これだけ綺麗に踊って歌っているのに喋ったらめちゃくちゃ関西人なのも推せる。

楽曲としての完成度も、これまでで最も高いと言っても過言ではないと思う。既にいろいろな媒体で披露されてはいるが、緩く広く知れ渡ってほしいと思わざるを得ない1曲。

 

 

恋する惑星」のMVが公開されたUNISON SQUARE GARDENの楽曲も入れたかったけど、4月中旬にリリースになるのでその時に!

以上、2023年3月編でした。4月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

in the DOME!!!【LIVE(in the)BRAIN】

●この記事はハグルマルマさん(@haguruma_usg)主催「LIVE(in the BRAIN)」3月6日(月)の担当記事となっております。企画概要の詳細は以下の記事よりご覧ください。

 

※一部事実を交えながらも、オタクの妄想をふんだんに詰め込んだ記事となっております。ちなみにわたしの職業は西日本のイベンターではありません。職業のイメージを膨らませながら書いている為、事実と異なる点があるかもしれません。以上のことをご了承頂いた上でお読みください。

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[ユニゾンがドームでライブをするとしたら]

西日本で随一のイベンターとして働くわたしは、このお題に頭を捻る。UNISON SQUARE GARDENのことは先輩に教えてもらい、そこからわたしも大好きになったバンドだ。先輩から引き継がれてわたし自身が担当することになったと聞いた時は本当に嬉しかった、だからこそ難しいお題。

「ユニゾンは大きな会場でライブをしない」と様々なインタビューで語られているからこそ大規模な会場でライブを行うことはなかなかないのだけれど、今回は会場選びと演出プランをお任せして頂いている(とは言ってもわたしはプランの方向性を決めるだけの役割なので田淵さんが作るセットリストはライブ本番まで知らない)。演出プランによってはご協力頂けるそうなので少しだけ我儘を言いたいかも、と思っているところだ。そんな機会を頂けるなんて光栄だしファン冥利に尽きる。悩みに悩んだ結果、会場は京セラドーム大阪とした。様々考えた中で1番の理由は、わたし自身がバンドだけではなくアイドルのオタクもしているので「ジャニーズアイドル(Kis-My-Ft2SixTONES等)のライブ会場としても選ばれる場所で、是非UNISON SQUARE GARDENのライブを観てみたい!」と思ったからだ。せっかくの大きな会場ならファンの皆さんが席を埋め尽くすところを見てみたいという気持ちから、小さすぎず、かといって大きすぎない会場を選んだつもり。京セラドーム大阪全体のキャパとしては5万5000席あるらしいので、座席を1つずつ空けて配置しても2万2500席ある。こうすると結成15周年記念の野外ライブ、舞洲くらいのキャパになる。オタクって暴れたい(わたしが暴れたい人間なのでそうと仮定する)ので間が空いていた方がきっと快適だし、前後の席を互い違いに配置すると自分の前に背の高い人が来たとしても比較的見やすいかもしれない。あとは舞洲の時みたいに大きなモニターがあれば、遠くからでもステージの様子が見易いと思うからこれも設置の準備を進めて…と。よし、当日がめちゃくちゃ楽しみになってきた!

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…というわけで当日を迎えた。もちろん、わたしも行ってきた。

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(大好きなパイロットベアちゃんとともに🧸)

そう、今回の公演でわたしが1番に楽しみにしていることはペンライトOKの曲があることUNISON SQUARE GARDENは2022年の3月に「TIGER&BUNNY」の催し、9月には「テレビ朝日 ドリームフェスティバル」というフェスで合わせて2度ほどペンライト有りのライブを行ったことがある(もしかすると過去にもあるかもしれないけれど割愛させて頂く)。わたしもペンライト有りの景色を演出したい!と思い、今回のドーム公演で企画を提示することにした。アイドルのライブで振っていたペンライトを、1度でいいからユニゾンのライブで振りたかったのだ。そういうわけで今公演ではペンライトOKのタイミングでお知らせを分かりやすくモニターに出現するよう、僭越ながらメンバーであるお三方を含めて打ち合わせをさせて頂いた。

上の写真にある通り、たかおさ…ゴホン、鈴木貴雄さんのオタクのわたしはペンライトの中身(キンプレシート)をこの機会にと気合を入れて作ってしまった。いちオタク 兼 西日本ライブイベンターの願望を叶えてくれたUNISON SQUARE GARDENに盛大な感謝を!

 

 およそ2万席を一気に埋め尽くすお客さんに圧倒されながらも、前方付近に用意された関係者エリアへ向かう。観客のみなさんを差し置いてステージが見易い席まで来れることは「え…いいんですかこんなオタクが…」みたいな感じがあるけれど、一応半分はイベンターとしての仕事なのでこの機会を逃さないように楽しむと心に決めた。

 

 開演時にお馴染みの曲、「絵の具 r-r ver.」が流れると一気にUNISON SQUARE GARDENのライブに来たという実感が湧く。こんなに広い会場なのに、彼らの雰囲気が辺り一辺すべてを包み込んでいるような不思議な感覚。このバンドの凄さを早々から感じているところでドラムのカウント、ギター、ベースの音が鳴り始める。軽いセッションの後、1曲目は「箱庭ロック・ショー」!この曲は小規模な会場でよく観ていたからライブハウスで音を響かせている印象が強いけれど、ドームという大規模な会場で観ても楽曲自体の魅力が薄れることがなく、むしろグッと迫力が増すような気がした。1曲目とは思えないほど田淵さんが暴れていて大変良かった…観客席も音に合わせてノリノリになるお客さんが増えてくる。「ユニゾンのライブってこうなんですよ!」と自慢したくなる、ドーム公演の始まりに相応しい彼ららしい楽曲選びに思わず口角が上がった。“僕の絵の具じゃ足りないから向こうへ”という歌詞を、いつもの開演BGM「絵の具 r-r ver.」の後に選曲することによって物語性が出てきてめちゃくちゃ良い!

曲終わりに斎藤さんが「UNISON SQUARE GARDENです!」と名乗ると、観客席からは盛大な拍手と歓声が飛び交う。間を空くことなくギターイントロで続いた2曲目は「Nihil Pip Viper」。ライブ序盤からユニゾンの本気を見せつけられる並びについテンションが上がり、小さく声を漏らしてしまった。アルバム「Patrick Vegee」を引っ提げたツアーを彷彿とさせる盛り上がりに、なんだかイベンターとして仕事をしているわたしまで嬉しくなる。この仕事も中堅と言える年数を勤めてきたけれど、やっぱりお客さんの笑顔が観られる瞬間は何度味わっても嬉しいもので、1番やりがいを感じる瞬間。ライブはまだまだ始まったばかりなのに自然と心が暖かくなるのは彼らのパワーか、お客さんのパワーか、はたまた両方か。こちらの選曲も「馴れ合わない」をスタンスとして掲げるユニゾンらしいものになっていて、兎にも角にも好きが止まらない!

3曲目は「like coffeeのおまじない」。イントロで「Get Ready!京セラ!」が聞けたので大満足。序盤にこの曲が来るのは珍しい気がするんだけど、もしかして「Nihil Pip Viper」に同じフレーズがある“Ladies&Gentlemen”繋がりってこと…!?それはさすがのわたしでも思い付かない!既に楽しい音楽の渦に吸い込まれたようで、UNISON SQUARE GARDENに存分に酔いしれる時間となった。わたしは注目すべき点が多分めちゃくちゃマニアックなんだけど、この曲の貴雄さんのコーラスがものすごく可愛いんだよな…めっちゃキュート!

純粋恋愛ソングで至高のひとときを過ごしたあとは、小休憩を挟んで少しのMCタイム。

「京セラドーム大阪、ユニゾンのライブとしては初めて?だよね。リハの時から広いな~とは思ってたんですけど、お客さん入ったら熱気が凄くて(笑)」

「ユニゾンらしいライブをやるのはどの会場でも同じなので。今日も変わらず、よろしくお願いします!」

観客の拍手が鳴り止んで、静寂が訪れる。すうっと息を吸う音がした。次は何の曲だ!?と思ったのと同時に確か音源にもこんな曲があったよな、とも。正解は「UNOストーリー」だった。披露自体がかなり久しぶりで驚いた…!「like coffeeのおまじない」からの恋、始まりましたね!?ドーム公演なのに“君だけに伝えたいから できるだけ近くにいくよ”のフレーズを歌ってくれるとは胸キュン案件すぎる…!

続くのは「ワールドワイド・スーパーガール」。この会場だけきらきらの真夏になって最高!この曲恒例、サビの“今世紀最大の”でうさぎさんポーズをしている田淵さんがかわいい。ワールドワイドのテンションでがたがたと、どこでも騒げるのはUNISON SQUARE GARDENならでは。“スーパーガール!”や“まう1回!”で歓声も上がっていて良い!この曲の楽しさを記憶へと上書きする。

「ワールドワイド・スーパーガール」のアウトロからドラムの音が続く。間髪入れずに「アイラブニージュー」!いつものUNISON SQUARE GARDENならやらないであろう恋愛寄りの楽曲続きに珍しさを感じた。「アイラブニージュー」はセトリのどこで入ってもぶち上がるので健康に良い!ドーム公演とは言いつつ、“君ひとり”に向けたユニゾンらしい楽曲たちが軒を連ねる。UNISON SQUARE GARDENは“みんな”ではなく“君”にフォーカスを当てた曲が多いからこそ出来るセットリストだなぁ…あと曲の中盤くらいに「ギター!」と叫ぶ貴雄さん、好き!

今公演、バラードたちが集まるブロックは「Numbness like a ginger」から始まった。アルバム「Ninth Peel」から1曲来るとは思ってはいたけれど、「Numbness like a ginger」でバラードの幕開けを飾るとは…!枠としては、舞洲での「黄昏インザスパイ」のような立ち位置になるのかな?明るい希望を少しのエッセンスとして加える効力の強さがドーム公演ならではと思った。音がふんわりと響くドームだからこそ純度がそのままに心へと刺さる。まるでUNISON SQUARE GARDENの優しさが会場全体を包み込むよう。

ポロンポロンと優しい音が響く先にあったのは「僕らのその先」……「僕らのその先」!?!!?バグですか!?ちょっと驚きすぎて記憶がない、オタクは想定外のことが起こると頻繁に記憶を飛ばす。今回の会場である京セラドーム大阪は阪神電車ドーム前駅を降りてすぐにあるから“改札 閉まる”という歌詞がちょうどハマっていて、選曲的には偶然かもしれないけど現実とリンクしていて沁みた。めっちゃ良い曲だな…。

「僕らのその先」に続く「三日月の夜の真ん中」もめちゃくちゃ良い。わたしの中でこの曲は暗めの照明の中に橙色の光が差していて暖かさを感じさせるイメージを頭の中に描いていたんだけど、いざ観てみるとそのイメージぴったりで驚いた。本当にUNISON SQUARE GARDENと三日月の夜を観ているようだった。夜になるにつれていくドームに「三日月の夜の真ん中」は本当によく映える。田淵さんではなく斎藤さんが作詞作曲したこの曲は、いつものUNISON SQUARE GARDENの楽曲の特徴である複雑怪奇さの成分が少なく、ストレートな恋愛楽曲。田淵さんの楽曲も大好きに変わりはないけれど、垣間見る斎藤さんの視点も大好きだ。XIIXではなくあえてUNISON SQUARE GARDENのこのドーム公演で斎藤さんの曲を選曲してきたところが意外性をもたらしていて、更にユニゾンのことを好きになれた。

鈴木貴雄さんのオタクとして、今回のドラムソロの解説ももちろん欠かせない!毎回のドラムソロがかっこいいのは勿論間違い無いんだけど、今回はドーム公演での魅せ方を考えて下さっていたよう。少し前にゲストとして出演してらしたラジオで「音だけではなくて視覚的に楽しめるドラムを心掛けている」と語っていらしたことが特に印象に残っていたので、今回はそこに注目して鑑賞させて頂いた。激しいドラムの叩き方も長い裾のある衣装の翻し方もどれも美しく、まるで芸術品を見ているかのような…見惚れることのできるドラムソロだった。

大歓声の中、またしてもドラムスティックをコンコンとぶつけて続いたのは「アトラクションがはじまる(they call it “No.6”)」。ドラムソロからの転換曲を選ぶのは難しいはずだからどういう方向性でくるのかな?と思っていたけれど、これなら納得せざるを得ない。貴雄さん、ドラムソロであれだけ叩いた後なのに比較的激しい曲を次に持ってきて大変だろうけどそれを軽々とやってのけるところ、尊敬しています…。ジェットコースターのように希望を咲かせてくれる選曲に、バラード枠でほわほわしていた空気がすぐにしゃきっと生き返る。“台風が来たって飛ばされないような心臓の音”というフレーズ、屋根のあるドーム公演にぴったりすぎるし、舞洲で公演直前の当日午後3時に台風を消し飛ばして消滅させたことをここで回収してくるの胸アツ。

次は音が絡まり合うイントロ、そう「シグナルABC」の幕開けはわくわくが止まらない!UNISON SQUARE GARDENが居るなら、どこだって桃源郷になるんだよなぁ…余談だけど、「アトラクションがはじまる(they call it “No.6”)」で“3秒前”という詞があるのに対して、この「シグナルABC」は大体“3分”14秒で終わるのは3繋がりってこと…?

イントロから少しの歓声、ユニゾンのファンはみんな反応が早い!「シグナルABC」に続いてもB面曲「RUNNERS HIGH REPRISE」。またもや久しぶりの曲が飛び出した。前曲「シグナルABC」で“ABC”を奏でたから、“君の奏でた文字が重力を操り”で繋がってるんだ…!“順を追いて走り出せ”というフレーズから“RUNNERS”というのも繋ぎとして感動したし、そういうのめちゃくちゃ好き!

ここでペンライトOKの表示がモニターに映し出される。待ってました!と言わんばかりにわたしはすぐさまライトを点灯させた。わたしの中では貴雄さんは緑のイメージだったので、今回は緑一択!

座席のほとんどがカラフルな発光体で埋まった頃、斎藤さんが歌い始めた。

wanna believeが夜を行く

君の声を探して

UNISON SQUARE GARDEN初の配信ライブ「LIVE(in the)HOUSE」のあの瞬間を彷彿とさせる演出に、持っていたペンライトを落としそうになって一瞬あたふたしてしまった。星空への小旅行、「I wanna believe,夜を行く」が出発した!“強いだけが正義ならば ヒーローなんていらないし”をドーム公演で聴くと説得力がありすぎる…

その星空は広がったまま、「kaleido proud fiesta」で祝祭の鐘が鳴る。もしかしなくても今夜ってUNISON SQUARE GARDEN主催の豪華パレードですか?綺麗すぎて忘れられない景色になりました。最高です…

星空を往くパレードの終わりはまだまだ見えない。オリオンをなぞるでは、楽曲に合わせて観客席が一面の星空のように光り輝いていた。いつものUNISON SQUARE GARDENならやらないペンライトという演出を、彼らのひとつの特徴である星空の楽曲たちに合わせて下さったのは本当に頭が上がらない…!涙が出るくらいに、UNISON SQUARE GARDENという存在が眩しかった1曲だった。

もうそろそろ終盤に近づいているんだな、と感じた「桜のあと(all quartets lead to the?)」は、ピンク色の照明がとてもよく似合っていた。特に“愛が世界を救うだなんて 僕は信じてないけどね”という詞がいつもの会場との規模の違いを感じられたし、“忘れない 忘れないよ 今も大人になっても だからこの瞬間は楽しませて”の破壊力~~~~~!!この会場にして良かった。そしてシュガーソングとビターステップで会場の盛り上がりは最高潮に!やっぱりUNISON SQUARE GARDENといえばこの曲なんですよ、ファン歴とか年齢とか関係なくみんなこの曲が大好き。ステージに立つ3人も自然と笑顔が溢れたりと、楽しさがこちらの観客席まで伝染する楽曲となった。

「ラスト!センチメンタルピリオド!」と斎藤さんが叫ぶ。記念ライブや配信ライブのラストで毎回のように披露しているセンチメンタルピリオドを今回もやってくれるとは…!やはり田淵さんには敵わないなぁと実感する。本編ラストに、歌詞として“バイバイ”をさり気なく盛り込んできてユニゾンらしさを感じた。“ロックだけで暮らしていけるなんて 言い訳にしか聞こえません”、幾度となく聴いている歌詞だけどやっぱり今日という日は響きが違っていた。

 

本編終了からアンコールを求める拍手が起こるまでにそれほど時間は掛からなかった。その声に応え、すぐにメンバーが再度登場する。「アンコールありがとうございます!」と斎藤さん。続いて田淵さんと鈴木さんもぺこりとお辞儀をする。田淵さんが元気よくベースを受け取り、鈴木さんは軽くドラムの音をチェック。斎藤さんも揃い踏み、それぞれの位置についたところでアンコール1曲目Invisible Sensationが始まった。ライブ会場や配信ライブ関係なくいつどこで聴いても大好きだし、斎藤さんの「生きて欲しい!」に毎回救われる。あとおまけみたいなコメントになってしまって申し訳ないんだけど、とにかく貴雄さんのドラムがかっこよすぎるんだよなこの曲……(※完全にオタクスイッチがONのイベンター)

本編を終えたのに体力が有り余っている元気なファンたちを更に元気にさせるような「シャンデリア・ワルツ」。とにかくたくさん踊ってたくさん暴れた!楽しすぎる!アンコールで「もうすぐライブが終わっちゃうなぁ」と感じている頃に、“ハローグッバイ ハローグッバイ 何度も繰り返す 死んじゃうまできっと”という歌詞を聴けてこの上ない幸せを感じた。あと「Invisible Sensation」に“ねぇここから遠く遠く目指すとして 一体何が見つかるかなんて”からの、「シャンデリア・ワルツ」で“行き着いた先に何もなくても”という歌詞、めちゃくちゃ救われる…

「シャンデリア・ワルツ」の終わりが近づくタイミングで、貴雄さんの背後にスタッフさんがやってくる。ヘッドホン曲だ!とすぐに気づいた。この曲の流れは舞洲でも観た!とわたしは直感的に気づく。斎藤さんが「ラスト!」と叫ぶと「君の瞳に恋してない」が奏でられる。落ちサビ前の斎藤さんと田淵さんの追いかけっこは「fun time HOLIDAY8」大阪公演を思い出させる。今回は田淵さんがコーラスにギリギリ間に合っていて安心した…!それを見た斎藤さんがちょっと笑っていてかわいかった。多幸感いっぱいでアンコールを終わらせるの、このままUNISON SQUARE GARDENの魔法にかかったままで居たいと思ってしまう。

アウトロを長く取った後、演奏は終わりを迎える。田淵さんはいつもより長い時間手を振って、斎藤さんは広い観客席を隅々までぐるりと見渡してから「UNISON SQUARE GARDENでした!またね!」と、貴雄さんはいつもの敬礼ポーズ。三者三様のステージの去り方をして、公演の幕は無事に下りた。

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本当に良いライブだった!ドーム公演でもUNISON SQUARE GARDENというバンドは素晴らしいことが証明されたし、こんな大きなライブを手掛ける1人となれてとても光栄だ。暫くはライブハウスやホールでのライブが中心になると思うけれど、また大きな会場で観ることができたら、そして携わることが出来れば嬉しいな。

わたしにとって、UNISON SQUARE GARDENが大切で大好きなバンドだと再確認できた夜だった。これからも胸を張ってそう言えるように生きていこうと思う。

というわけで、今回のセットリストはこちら。

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in the DOME!!!【LIVE(in the)BRAIN】

セットリスト

01.箱庭ロック・ショー

02.Nihil Pip Viper

03.like coffeeのおまじない

04.UNOストーリー

05.ワールドワイド・スーパーガール

06.アイラブニージュー

07.Numbness like a ginger

08.僕らのその先

09.三日月の夜の真ん中

10.ドラムソロ〜アトラクションがはじまる(they call it “No.6”)

11.シグナルABC

12.RUNNERS HIGH REPRISE

13.I wanna believe,夜を行く

14.kaleido proud fiesta

15.オリオンをなぞる

16.桜のあと(all quartets lead to the?)

17.シュガーソングとビターステップ

18.センチメンタルピリオド

 

En.

01.Invisible Sensation

02.シャンデリア・ワルツ

03.君の瞳に恋してない

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それでは、“See you NEXT LIVE!”

音旅的 今月の5曲-2023年2月編

今月もやってきました。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

上記のどちらかの条件が当てはまるもので、月内に気に入った楽曲を紹介していくシリーズ記事となっております。先月分(2023年1月編)はこちらからご覧ください。

それでは本題、今月の5曲はこちら。ロック調や気持ち強めの楽曲が多めになったので、好みが偏っていることが存分にお分かり頂けることと思う。

怪獣GIGA/MAPA

先月の記事にてちょこっとだけ記載させて頂いた、わたしの推しアイドル②ことMAPA(マッパ)。名称的にはアイドルと言いつつも、楽曲はきゃぴきゃぴアイドルとは程遠い。もちろん中には可愛い楽曲もいくつかあるが、今回の記事で紹介するのは力強く闇を歌った曲である。

この曲は 音源/MV/ライブ のそれぞれ3通りでかなり感じ方が変わる曲だと思うので、全てのリンクを貼らせて頂いた。良ければお好きなものからどうぞ。ちなみにライブ映像へのリンクは今年に入ってすぐ行われた最新ツアーのもの。興味があれば最新のMAPAを映像だけでも味わって頂きたい。音源よりライブの方が絶対に良いものが観れるという保証がある。

アイドルとは思えないほどの迫力と狂気と怖さ。全部纏めてMAPAというアイドルだし、それを全て完璧に表現できるのはMAPAしか居ないと感じる。MVを観た時にかなり衝撃を受けていたので、その時のツイートを貼り付けておく。

この感想がわたしの中で最も本質を突いている気がする。そこまでたくさんの言葉を使わずとも、一度映像を観て頂いた方がMAPAのことが瞬時に分かるとわたしは思っている。

先日わたしがMAPAのライブに参戦した時はご縁があって最前列に行くことができた。最前列で観る「怪獣GIGA」の迫力はアイドルとは思えないほどのパワーと怖さだったし、怪獣という名ではあるもののそれとは裏腹にある脆弱な女の子の心情も、等身大の彼女たちの姿を以て表していて大変に良かった。推す価値があるし、その価値以上に観客側に還元されるアイドルだと思う。「怪獣GIGA」は、届くべき人に届いてほしい1曲だ。

 

くそったれ人生最悪の/板歯目

バンド名は“ばんしもく”と読む。とある楽曲内で「バンド名が読めない!」と叫ぶパートがあることがゆにぞんと同じような…そう、UNISON SQUARE GARDENのドラマーである鈴木貴雄さんがこのバンドのライブに行っていたことをたまたまTwitterで知り、そこから転がるようにハマった。ちなみにの話、貴雄さんが聴いたり触れたりする音楽の傾向がインタビューやラジオから何となく分かってきたので推測上で「そりゃ板歯目好きだよね!」と思ったりした。その好み、とても分かります。

「くそったれ人生最悪の」は、メンバーの千乂(ちが)さんの体験談から曲が作られており、「人生最悪の出会いをしたけれどそれすらも感謝したい(※みたいな感じのニュアンス)」という想いが込められているそうだ。タイトルはぐんと強めの言葉が使われているが、千乂さんの歌声の強弱や演奏はそこまで強いものではなく、強さの内側に少し優しさのエッセンスを感じるような楽曲となっている。板歯目のこの塩梅が心地良い。

 

既にロッキンオンジャパンがインタビューをして目を付けているバンドなので、ブレイクすること間違い無しと言っても過言ではない。

板歯目は、UNISON SQUARE GARDENも出演した「LIVE HOLIC (通称 ライホリ)」というライブにて見事オーディションで勝ち抜き、未来あるフューチャーバンドとして大きな会場で持ち時間をたっぷりと使って演奏した。これがその時のセットリストである。

15分で5曲演奏するというパワフルさ。これでまだ全員19歳らしいというのが信じ難い。才能の塊のような新生バンド板歯目、これからの活動に期待しかない。

 

1P/ビレッジマンズストア

新生ビレッジマンズストアを代表する1曲だと思う。

水野ギイさんの歌声って1度聴いたら離れてくれないというか、今まで聴いたロックバンドの中でも特徴的な部類に入ると思っている。耳にこびりついて脳を直撃するような、けれど真っ直ぐなロックバンドことビレッジマンズストア。彼らの最新曲「1P」(多分読みは歌詞の通り「ワンプレイヤー」だと思う)はビレッジマンズストアの荒れ狂う音楽性はそのままに閉じ込めて、初めて彼らに触れる人でも分かりやすいように作られていると思う。水野ギイさんの歌声が荒いので(もちろん褒め言葉)演奏もそれに合わせて激しいものに仕上がっているものの、メンバー全員の演奏技術が高いのでごちゃついて聴こえないのが個人的に好きなポイント。何度聴いても良いと思える音楽に出会えて幸せだ。

去年10月に大阪で行われた、バンドばかりが集まる小さなフェスにヒトリエ目当てに出掛けたんだけど、ヒトリエの後に出演したビレッジマンズストアのパフォーマンスが良すぎてそこからかなりハマることとなった。ビレッジマンズストアのことはこのフェスの前から知っていて少しずつ楽曲を聴いていたりしていたが、本当に好きになったのはこの公演がきっかけ。

こちらは3月に初めてワンマンツアーに参戦するので、自分たちだけのステージでぶっ飛ばしていくビレッジマンズストアをとても楽しみにしている。

 

回春/女王蜂

あまりにも好き。MVが欲しすぎる…

2月初旬にリリースされた女王蜂のアルバム「十二次元」より1曲。このアルバムの楽曲たちはわたしの好みに刺さりすぎて選ぶのに一苦労したのだが、女王蜂の楽曲の中では「売春」がかなり好きなので続編となる「回春」を選曲させて頂いた。

お聴き頂くと「売春」「回春」ともに、アヴちゃんが一人二役を演じながら歌っていることが分かる(ライブだと音の重なりの関係上で若干ツインボーカルっぽい場面があるが、音源は本当にアヴちゃんが1人で歌唱している)。演じる性別によって全く声が違うので、初めて聴いた時は信じられなくて驚くことしか出来なかった。ここまで徹底して声を変えて歌う歌手は多くないはずだから、アヴちゃんの本気度と凄さが伺える。

内容としては男女の物語を「売春」の続きとして描いているのだが、ただ描くだけではなく「回春」の終盤に「売春」のイントロの音がサンプリングされていて鳥肌が立った。だから“回る春”なんだと納得させられた。わたしが女王蜂の好きなところを挙げるとしたら、きっとこういうところだと思う。女王蜂の楽曲の細やかな作り、世界観の良さをこれからも追いかけたい。

また、先日有り難いことに女王蜂のツアーに参戦させて頂いたので女王蜂という存在が凄く身近になった気がする。これまではほとんど配信ライブや映像の中だけの存在だったから「こんな凄いバンドって本当に存在しているんか…?」と半信半疑だったのだが(昨年女王蜂主催の対バンツアーに行ったもののステージと席が割と遠めだったのであまり実感がなかった)、ワンマンライブを浴びたことによってその存在をようやく信じることができた。この公演は「MYSTERIOUS」のシングルツアーという関係上、アルバム「十二次元」に収録された曲はほとんど披露しておらず、もしかすると別でツアーが開催されるのでは?と勝手に予測している。「売春」は生で観たことがあるので、いつか「回春」とセットで披露してくれることを願っている。

 

銀河の果てに連れ去って!/フレデリック

フレデリックっていつも天才なんだよな…と実感させられた1曲。先月の記事でもフレデリックから選曲させて頂いたが、今月も変わらずといったところだ。先日リリースされた「優游涵泳回遊録(ゆうゆうかんえいかいゆうろく)」より最後から2つ目の位置にある今楽曲は、どこか懐かしさを感じるポップテイストにフレデリックらしさを足した、聴いたことがあるようでない形に仕上がっている。

ぐわんぐわんとした音、まるでトンネルをくぐり抜けた先にわくわくが待っているような…全体に散りばめられたサンプリングの音が宇宙を表しているようで美しい。「片道だけの特急券 つまりそういう事ですわ」「かったりーとこ抜け出して 僕と一緒に踊りませんか?」という歌詞が、とんでもなくフレデリズム。踊るところがフレデリックらしくて好き。3分間を何度でも味わいたくなる世界観で、天才的な音楽だと思う。フレデリックをもっと知っていきたいと思わざるを得ない。

 

以上、2023年2月編でした。3月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

音旅的 今月の5曲-2023年1月編

 去年はあまりブログを更新できていなかったので今年は定期的に更新したい(1年の半分くらいはフォロワーの企画にかこつけて文章を書いていた気がするけどいま見てみたらそんなことは無かった、けど月に一回も書いていないのは流石に危機感を感じている)。というわけで音楽記事として続けられそうな「今月の5曲」というプロジェクトを立ち上げることにした。その月の末もしくは次の月の初旬までに「この曲は好きでよく聴いた」「何故だか頭に残っている」等の楽曲を5曲、月によってはもう少し増えるくらい数を挙げて記録していくというもの。対象楽曲は以下の通り。

  • 月内に正式リリースor先行リリースされた楽曲
  • MVのfull ver.が公開されていて公式的な手段で楽曲の全体が聴けるもの

というわけで、2023年1月編 私的5曲はこちら。

かすかでたしか/DIALOGUE+

 3月に発売するシングルから表題曲の先行配信、声優アーティストグループDIALOGUE+(ダイアローグ)の新曲。

DIALOGUE+は、UNISON SQUARE GARDEN田淵智也さんがプロデュースしているグループなのでそりゃもちろん毎回の楽曲が全部良い…DIALOGUE+のことを語る上で彼は100%外すことのできない存在である。彼は楽曲を作るだけではなく楽曲収録のディレクションにも携わっているので「ここのパートはこの子の声質に合う」と、聴いていてしっくりくるパート分けをされているそう(どこかのwebインタビューで読んだところによるとメンバー内でパートオーディションがあるらしい、ただの声優グループに留まらないレベルで気合の入れようが凄すぎる)。今回先行配信されたこの「かすかでたしか」は、アニメ「久保さんは僕(モブ)を許さない」のED主題歌となっていて最近のDIALOGUE+にぴったりな落ち着いた曲調…と思いきや、サビに向かうにつれて盛り上がるように作られている。段々と重なりをもたせる歌声が、まるで合唱曲のようで美しい。前作「デネブとスピカ」に比べると更にキーが高い部分があり併せて難易度も跳ね上がっているが、女性声優にこれを歌わせる田淵智也のセンスが良すぎる。特にサビ終わりの緒方佑奈さんのソロパート“季節の速さに沿って”が綺麗すぎて、初めて聴いた時は声優の底力をひしひしと感じさせられた。

また、田淵智也が三拍子の楽曲を作るのは割と珍しいことなので初めて聴いた時は結構驚いた。ユニゾンだと基本的な四拍子から変えることはほとんどしないのに(する時はするがそこまで分かりやすくはないかなといった印象)、ここで音楽プロデューサーとしての手腕を爆発させていてとても良い。才能の使い方を自らのバンドとプロデュースグループとで変えていることも彼の好きなところである。

 

乙女の心臓/METAMUSE

 わたしの推しアイドルグループ①METAMUSE(メタミューズ)を今回は選曲させて頂く。

※余談にはなるが推しグループ②はMETAMUSEと同事務所に所属するMAPA(マッパ)というグループ。MAPAの新曲MVは1月に出ているものの、2月に入ってすぐその曲が収録されたシングルをリリースするのでそこで纏めて書くこととする。

上記楽曲は1月25日リリース。この日は好きなアーティストのリリースが多かったので情緒が大変だった…このあと紹介する2曲も同日リリースの楽曲なので、この日だけめちゃくちゃ曲運みたいなものがあったのかな?と考えてしまう程である(アーティストの新曲リリースは大抵水曜日のイメージだからそのことも相まったのかもしれない)。

この曲はワンマンライブやフェス出演の際に披露はされていたものの、CD音源がなく聴き返すことができなかった。オタクは音源が大好きなのでリリースされて純粋にとても嬉しい。

METAMUSEは以前までZOC(ゾック)という名で活動していたのでもしかしたらそちらの名前の方が聞き馴染みがあるかもしれない。去年7月に改名を行い、現在はMETAMUSEとして活躍している。今楽曲は、彼女たちがMETAMUSEとなってから2枚目のシングルである「メタメメント」に収録されている。表題曲「メタメメント」は繊細な少女の心を綴りながらも独特の世界観を持ち、ヒステリックさと怖さがある楽曲となっているがこの「乙女の心臓」は女の子そのものだったりリスナーに勇気を与えてくれたり、ただ可愛いだけではないアイドル像を打ち立てるような楽曲となっている。METAMUSEとしてリリースされた1枚目のシングル「tiffany tiffany」はバラード風の楽曲にアイドルらしくもあり強い女の子ともとれる歌詞を乗せた、まるでMETAMUSEの船出を象徴するような楽曲だったが、この「乙女の心臓」はMETAMUSEという大きな船で出発した彼女たちの主題歌として解釈できるとわたしは考えている。

この世界はみ出す 乙女の心臓

ひとりぼっち トキメキ 届きたい

この世界どうしてもやるせないよ

ひとりぼっち楽でも 話さなきゃ

この世界何億人暮らそうとも

ひとりぼっちのきみを抱きしめる

この歌で

好きな部分が多すぎて曲終盤をがっつり引用させて頂いた。聴いているリスナーに寄り添って勇気をくれるような詞でもあるが、まずは歌い手である彼女たちが現実を見るところがスタートラインとなっているのがMETAMUSEらしくて大好き。見ている風景や場所が違っていたとしても一緒に歩んでいるような感覚になるのだ。

METAMUSEは6人とアイドルグループとしてはメンバー数がそれなりに多めなのにも関わらず、それぞれのメンバーのソロパートが多いことも特徴的(オタクとしてはソロパートでペンライトを振りやすくて助かる!)。毎回「この歌詞の意味を伝えるのはこの子」というのがぴったりとハマっていて、メンバーのことを知れば知るほどそれが理解できるようになるのが楽しい。“当たり前に年をとったね “夢”は“やることリスト”に変わった”という詞を最年長である大森靖子さんが歌ったり、“当たりキツい日にも理由が あると知ってる 女の子だもん”という詞を元ハロプロ所属アイドルでアイドル歴がもうすぐ20年になる巫(かんなぎ)まろさんが歌ったりと、彼女たちは自分たちのやりたいことを真っ直ぐに表現しているのだ。今年は運良く既に2回もこのグループのライブを体感できたけれどもっと増やしていきたいし、わたしの中でも大切な存在にグレードアップできればいいなと思っているアイドルのひとつだ。

 

赤ずきん/水曜日のカンパネラ

 今までの水カン楽曲の中で一番好き!

曲としては「エジソン」が去年から今年にかけて飛ぶように流行っているけれど、ボーカルの子のことはまだまだ知名度としては足りないなと感じている今日この頃。前任コムアイさんから主演・歌唱を2代目に移し、現在は詩羽(うたは)ちゃんが水曜日のカンパネラの世界観を作り上げている。ちなみにこの間まで高校生だったらしい(確か今年で22才くらいだったと思う)。初めて知った時は若さに驚きすぎてひっくり返りそうになったな…。

詩羽ちゃんの声はCD音源を聴いてみると少し大人びたクールな印象を受けるのだけど、ライブで観ると本当にずっとニコニコ顔できらきら~な雰囲気を振りまいている。超元気なピンク色の長髪ギャルを想像して頂ければそれがそのまま詩羽ちゃんの見た目である。まさに令和のポップアイコンに相応しい女の子。そんな女の子が歌うテーマは「赤ずきん」。この曲の主人公はただの赤ずきんではなくて、ラップが得意でギャル要素も含んだ強めの少女、といったところだろうか(ここまで書いて気づいたけど可愛くて強い女好きだなわたし…)。

ここまで書いといて何なんだというツッコミをされそうではあるが、ネタバレ厳禁のストーリーに仕上がっているので是非一度聴いてみて欲しい。1つ言えるのは、2番Aメロ辺りにある、“童謡の中で動揺したね”という歌詞が個人的にめちゃくちゃ好き。最高。

 

 

スパークルダンサー/フレデリック

 わたしはフレデリックが新曲を出す度に飽きるくらいリピートしてしまう人間なんだけど、今回も例に漏れずといったところ。正直「ジャンキー」が出た時はフレデリックが本気すぎてこれ以上のものは出てこないと思って完全に油断していた。それをいとも容易く超えていくところが彼ららしい。

人生で初めて行った対バンのライブが昨年2022年4月に大阪で開催されたフレデリック×go!go!vanillas(しかも最前列ド真ん中という嘘のような本当の席)で、その時にフレデリックを生で初めて観た。最前列だったということもあってVo.&Gt.三原健司さん並びにメンバーの皆さんの隅々まで見させて頂き、ひたすらに楽しくて満足した日だった。それを具体的な意味として回収できたのがその年の末に参戦したフレデリックのワンマンライブ。この時も整理番号が確か2桁だったか、5列目くらいの位置で観ることになったのだがこの日は三原健司さんの熱にあてられた、という表現が一番近いかもしれない。色気があって、見てはいけないものを見てしまったかのような…飄々とした不思議さがあった。その2公演のライブで感じたことがギュッと詰め込まれているのが、この「スパークルダンサー」という楽曲だとわたしは思っている(曲に対する前説が想定より長くなってしまったのはご愛嬌ということで)。

色気を兼ね備えつつ、かっこよさを全面に押し出している三原健司さんの歌声は昨年よりも絶対にパワーアップしていると思う。加えて、個人的に注目したいのはドラムの高橋武さん。高橋さんのドラムは居るだけで曲を進行させていくような魅力があると思っているのだが、「スパークルダンサー」でそれが存分に発揮されていると感じた。わたしはドラムに詳しいわけではないので抽象的な表現にはなるが『楽しい!』という感情を爆発させているような音だと思う。「ジャンキー」の時の音も好きで何度も繰り返し聴いた結果、リズム譜面が気になって他の方が叩いている動画をYouTubeに探しに行ったりしていたが、「スパークルダンサー」もそうなりそう。フレデリックのライブは今のところ手持ちの予定に無いので、早く生の音源を浴びてみたい。

 

Numbless like a ginger/UNISON SQUARE GARDEN

 結局どこを通ってもUNISON SQUARE GARDENには勝てない!本当に実家より実家。わたし自身が最も多幸感を得られる人たち。大好き。

この曲についてはアルバムが発売された時にしっかりとした文を紡ぐと思うので、今回はあっさりと纏めておく。

UNISON SQUARE GARDENの作る楽曲は「バンドががっつりと背中を押してくれる」というものが良い意味で感じづらく、言わばバンド界のツンデレの部類に入りそうだとわたしは思う。でもそのツンデレ加減は、リスナー側からすると勝手に救われる材料となる。“叶わない夢があっても 明けない夜があっても いつかのどこかで答え合わせしようね”という詞を斎藤宏介さんに歌わせようと決めた田淵智也さんが斎藤さんのことを分かりすぎていて、ユニゾンのそういう関係性が好きなんだよなと改めて認識させられる。鈴木貴雄さんのドラムは『鳴りを潜めている』といった具合で、彼の音の良いところを激しさではなく静かさに込めているような気がしている。最近はドラムだけではなくトレーニングもしているそうなのでその成果が表れているのだと思う。アルバムの期待度が更に上がった1曲だ。

余談にはなるがユニゾンのライブが無いと他のライブに対するモチベーションごとどこかに行ってしまっているので、早急に彼らのライブが欲しい。もはやワンマンじゃなくても、音楽フェスへの出演でいいから関西に来てほしい。

今はUNISON SQUARE GARDENのライブの余韻は賞味期限があるとようやく知ることになった期間だと思う。わたしはユニゾンきっかけで知ったアーティストやバンドがほとんどなので、ユニゾンの気力の余韻で他のライブに行っているところがある(語弊が無いように書いておくともちろん好きでユニゾン以外のライブに足繁く通っているのだけどあくまでユニゾンがあっての他のアーティスト、というわたしの中での立ち位置みたいなものがある)。UNISON SQUARE GARDENに会いたいなと思う、年の始まりとなった。

 

以上、2023年1月編でした。2月も良い曲との出逢いがたくさんありますように。

その瞳に惚れてみて、最大限の愛を魔法にして【MODE MOOD MODE SENTENCE】

●この記事は、ナツさん(@unfinisheddaisy)主催「MMM_SENTENCE」1月17日(7日目)の担当記事となっております。企画概要の詳細は以下の記事よりご覧ください。

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 「君の瞳に恋してない」が大好きです! 

お話の進め方が様々ある中で今回は初心に戻り、ひたすらに愛を語るだけの記事となっております。以下目次です。お好きなところからどうぞ!

 

1.詞について

 「君の瞳に恋してない」の何が好きって、まず初めに歌詞が良いところ。UNISON SQUARE GARDENの楽曲の中でも、特に恋や愛に関する曲は学生の頃の純粋な気持ちを思い出させてくれるような、とても綺麗で儚いものばかりです。標題の曲の前に紹介させて頂くものとして、「夏影テールライト」と「フライデイノベルス」を例に挙げて見ていきます。

君の声をふと見つけてしまう

ダメだよ、ほら近づきたい

まだ間に合うって言い聞かせた

間違いにしないでよね

Miss.テールライト

-「夏影テールライト」より

 

Friday 君を待ってる時間

待ってる時間は辛くないけれど

冷静さは保ってらんない!

動悸に似た胸騒ぎの直後

曲がり角 見覚えのある足音

- 「フライデイノベルス」より

“声”を“見つける”だったり、“見覚えのある”“足音”だったりと、一般的に主語と動詞の関係性としては使われないものを彼は採用しているのです。楽曲中に良い意味での引っ掛かりを持たせて「もう一度聴いてみたい」と思わせる工夫がされています。

「君の瞳に恋してない」に関しては、タイトルから「君の瞳に…恋してない…??あれ??」と疑問に思ってから再生ボタンを押すこととなりました。

いざ聴いてみると、可愛らしくてちょっぴり難解な詞の数々。見かけは最高のタイトル詐欺で、曲中には最高の魔法使いが居たのです。

せめて君くらいの声はちゃんと聞こえるように

嵐の中濡れるくらい

構わないからバスタオルは任せた

上に紹介した2曲よりはまだ読み取りやすい歌詞かな?とは思いますが、この曲はサビでの展開にきゅんきゅんが止まりません。「君くらいの声は聞こえるように」とまぁまだ友達なのかな~と思える距離感。ただ次の一節では、嵐に濡れてもいいからとバスタオルを任せてしまっている。

さらに次の節ではこんなことを歌っています。

金色に揺れる太陽

照らす世界でもうちょっと

生きてみたいと思ったのは

君のせいかも

普段は「UNISON SQUARE GARDENはファンの手助けをするだけ」と仰っている田淵さんが書くとは思えないような距離感近めの歌詞に、軽く可愛さを覚えてしまいます。ユニゾンのこういうちょっぴりツンデレなところにわたしは心酔していて…本当に魔法使いに魔法をかけられているような幸せを感じますし、もういっそのこと死ぬまでその魔法にかかっていたいとさえ思ってしまいます。

 

2.メロディラインについて

 田淵智也さんの作るメロディーというのは「これ手掛けたの絶対田淵さんじゃん…!」と、分かりやすく特徴的なものがあるとわたしは思っています。わたしは音楽理論に詳しい訳ではないのではっきりとは申し上げにくいのですが、ユニゾン以外に他のアーティストさんへと提供されている曲を聴いても田淵智也さんが作り手だと彼の色が濃いものが多いです。どの曲でも言えることとして、田淵智也さんの作る楽曲たちは不思議と飲み込みやすく出来ているんですよね…ユニゾン以外だとこの曲が分かりやすそうです。

今回、例として紹介させて頂くのはLiSAさんの「赤い罠(who loves it?)」という楽曲です。田淵さんはよく彼女に楽曲提供をされているのできっとこの曲のことを知っている方もいらっしゃると思います。ちなみにこの曲は父に聴かされて出会ったのですが、第一印象は「(BPMについて)はやっ!え!はやすぎやん!?」という感じでした。後で田淵智也氏が作ったと聞かされてめちゃくちゃ納得した記憶があります。

田淵智也さんの作る曲は「情報量の多さ」と「言葉数の多さ」、加えて「一聴では聞き取れないほどのBPMの速さ」が特徴的。上記に挙げた「赤い罠(who loves it?)」はその3つの項目を満たしていていかにも“彼の楽曲らしい”といったところでしょうか。

それでは、このブログ標題の「君の瞳に恋してない」の話に戻ります。こちらの楽曲はBPMもそこまで速い訳ではなく、詞の情報量も多いわけではない。初めて聴いた時は「『UNISON SQUARE GARDENの曲』って感じ、あんまりしないかも…?」と少し困惑を混ぜたような、不思議な気持ちになりました。それはおそらく、“いつものユニゾンよりBPMがゆったりとしていて噛み砕かれている”から起こった現象だったのだろうと、彼らの楽曲群を様々な目線で見てきた今となっては思うのです。この曲に限ったことではありませんが、1音1音に乗せるフレーズが少ない曲に関しては言葉が飛ばされないようにしっかりと捕まえておかなければならないような気がしていて…。感覚的なものなので言語化が難しいのですが、自宅の雑誌棚を探してみると今回の記事にぴったりのものを見つけました。それでは、アルバム「MODE MOOD MODE」発売時期のインタビューを抜粋させて頂きます。「君の瞳に恋してない」について、当時の田淵智也さんは以下のように答えていました。

(この曲が出来上がった時は達成感が)ありましたね。 作曲もめちゃくちゃ凝ったコードを作ったので、斎藤くんにも「これは変えてくれるな!」 っていうお願いをして。BPMはアレンジ後に決めるんですけど、もうちょっと上げててもいい曲だってメンバーには言われたにもかかわらず、最初のデモが僕は好き過ぎたのでBPMを変えないでくれ!って押し通した拘りの曲でもあります。作ってる過程も含めて、達成感がありましたね。ただ、いつもそうなんですけど、僕が達成感を覚えてる曲って、別にチーム全員が 「革命的な曲ができた!」っていう雰囲気ではない印象から始まるんですよね。この曲好きなの俺だけか……っていうところから始まる(笑)。 そこからなんとか頑張るみたいな。これも、メンバーに最初持っていった時は全然普通って感じでしたよ(笑)

-「MUSICA」2018年2月号より

上記のインタビューを本棚から探す前にこの記事を書き始めていたんですが、田淵さんがわたしの書いていることと似たようなことをお話していらしてちょっと嬉しくなりました。詳しくはこの後の項目4(※項目3ではMVの話をしています)にて記しますが、もし「君の瞳に恋してない」が現在リリースされたものよりBPMの早い曲になっていたのだとするとセットリストにて前後に合わせる楽曲を選ぶ形になりそうです。

 

3.MVについて

 きましたー!MV、めちゃくちゃ好きです。UNISON SQUARE GARDENの歴代MVの中でも1番好きと言っても過言ではありません。わたし自身、MVが公開されたのを初めてリアルタイム(※深夜0時)に見届けたのも「君の瞳に恋してない」でした。

 ワンカット撮りのように進んでいく景色と、様々な色でカラフルに彩られた背景。メンバー個々の活躍シーンが散りばめられているのも大好きです。田淵さんはウォーキングマシンに乗ったまま踊ったり、斎藤さんはライブではなかなか間近にお目にかかれないほどの近さでギターソロをして下さったり、鈴木さんは爆イケ(!)なファッションでふわりふわりと舞ったり斎藤さんを紹介するような仕草をしたりトランペットを持って静止してみたり、ドラムならぬ身長の半分くらいの高さのドラム缶を叩いてみたり。とにかく遊び心に溢れた映像に仕上がっています。あと、この記事を書くにあたってMMM発売当初のインタビューを探していたら、鈴木貴雄さんが大体どの記事でも「(MVで)斎藤がりんごを投げています」と斎藤さんを推すようなコメントされていて可愛かったです…(わたしは鈴木さんのオタクなので意図せず鈴木さんの感想が多くなってしまいました…お許しください!)。

「君の瞳に恋してない」のMVは、楽曲中で何の楽器がどんな音で鳴っているのかは分からなくても「この人がこの楽器を演奏しているんだ!」と自然と覚えられる映像になっていると思います。ユニゾンのMVは演奏シーンが多い印象なので「君の瞳に恋してない」以外にも「世界はファンシー」「夏影テールライト」「カオスが極まる」辺りはその代表だと感じられます。バンドを観たり聴いたりする初心者にめちゃくちゃ優しい…!わたし自身、バンドを好きになったのはUNISON SQUARE GARDENが初めてだったのでとても有り難いことでした。

 

4.ライブセットリストでの役割について

 現在のUNISON SQUARE GARDENにおいて「君の瞳に恋してない」という曲は、いつしかフェスでもワンマンでも頻繁に披露されるメジャーな楽曲になりました。MVが制作されたアルバムリード曲という役割を持っているので当然といえば当然なのですが、セットリストは楽曲の順序によってリスナーが持つライブのイメージが変わってくることとなります。ここで、直近のワンマンライブ・対バンライブの中で「君の瞳に恋してない」がセトリ入りした公演について見ていきます。

 

○ 2019年開催 15th Anniversary Live 「プログラム15th」(※野外ワンマン)

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 「君の瞳に恋してない」は、かなり序盤の段階でセトリ入り。後半にワンマンの王道楽曲がずらりと並んでいるので、この公演での「君の瞳に恋してない」の役割はライブの熱を上げるためだと考えることができます。MODE MOOD MODEの発売は2018年1月と、この公演の約1年半前なのでまだ発売して比較的間もない時期。最近のユニゾンのライブでは割と後半に「君の瞳に恋してない」をセットリストに組み込んでいることが多いので、この公演では曲を育てていく意味としてセトリの前半入りをしたような気もしています。

 

○2022年開催 「fun time HOLIDAY8」(※対バンツアー)

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 お相手のバンド・アーティストがいらっしゃる対バンツアー「fun time HOLIDAY8」でもセットリスト入り。2022年はツアー「Patrick Vegee」の後半戦が年の始めの冬にあり、それが終了してからやってきた春に「fun time HOLIDAY8」が開催されました。本編ラストに「君の瞳に恋してない」が入ったことによりこの曲がセットリストの大団円のような立ち位置になっているのが分かります。舞洲と比べるとめちゃくちゃ成長したなぁ…と親のような気持ちになってしまいました。2022年には単体の曲としての知名度も上がっていたのでお相手のいらっしゃる対バンツアーにはうってつけの楽曲だったのかもしれません。

このツアーのことを書こうと少し振り返ってみたんですが、「君の瞳に恋してない」でわちゃわちゃしてた斎藤さんと田淵さんがラスサビの歌い始めに間に合わずマイクの位置が入れ替わったまま歌に突入し田淵智也さんの歌声(※コーラス)がめちゃくちゃでかい音で会場に響き渡ったハプニングと、鈴木貴雄さんがかっこよすぎて終演した瞬間にわたしがガチで腰を抜かした思い出くらいしか出てきませんでした。誰か記憶を補完してください…

 

○2022年-2023年開催 「fiesta in chaos」(※ワンマンツアー)

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 先日、オーラスまで無事に駆け抜けたツアー「fiesta in chaos」にもセットリスト入り。「fun time HOLIDAY8」では本編ラストだった「君の瞳に恋してない」でしたが、こちらのツアーではアンコールのラストに位置しています。本編の終盤はかなりカロリーを使う王道楽曲たちがずらりと並んでいるので、この中に「君の瞳に恋してない」を入れてしまうとごちゃつくからでしょうか。王道楽曲群が強すぎてつけ入る隙がございません…。 

「fiesta in chaos」は東京都にあるライブ会場、東京ガーデンシアターにてツアー最終公演を開催し幕を閉じました。この会場はバンドだけではなくジャニーズのライブでも使われることがあり(例:男闘呼組三宅健さんなど)、収容人数はおよそ8000人と聞いたことがあります。そんな大きな会場だと、きっとUNISON SQUARE GARDENのことをそこまで詳しくない方もライブにいらっしゃったことでしょう。本編をほぼMCなしで突っ切ってアンコールに突入、時間が秒で過ぎていく中でアンコールの最終曲が「君の瞳に恋してない」だなんて、そんな贅沢なことあるのでしょうか。見事に楽しかった思い出だけを持ち帰ることができる構成だと感じます。UNISON SQUARE GARDENのことをあまり知らない自分になって、初めてのライブをこのセットリストにしてみたいくらい羨ましいです。

 

 セットリストでの曲の組み合わせは、まるで服のコーディネートを選ぶことに似ている気がしています。お洋服の選び方としてトップスとボトムスの色の合わせ方、トップスはショート丈なのかロング寄りの丈なのか、ワンピースを着るとしてもそれに何を合わせるか等々…組み合わせを考える作業が発生します。ライブのセットリストは、それと同じように前後の曲との相性や物語を紡いでいく上での流れを考えられていると思うのです。特にUNISON SQUARE GARDENのセットリストはライブが終わった後に調べて見返してみると毎回唸るくらいに上手く、途中で飽きが来ることなくライブを最後まで楽しむことができます。「君の瞳に恋してない」が演奏される場面(※ツアー「Patrick Vegee」と「kaleido proud fiesta」のように演奏されないとしてもその理由)がしっかりと練られていることが1曲1曲を大事にするUNISON SQUARE GARDENらしいと感じますし、なんとも言えない幸福となっています。

 

5.最後に

 「君の瞳に恋してない」は“多幸感が溢れる”という意味で、田淵さんの曲の作り方はちゃんとリスナーに届いていて、曲の作り方として正解を辿っているんだと思います。伝えたいことを真っ直ぐには言わないのに、聴いている側にそれが伝わっているというのは凄い才能です。

「これからも都合よく魔法使いの魔法にかけられたい」

そう思いながら、わたしは彼らの曲の再生ボタンを次々と押していくのです。

 

ゆにぞんのドラマーさんのことが好きです!2022

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 これは今年の4月にゆにぞんのライブへ行った際、会場前の公園で撮った写真です。このオタク、パイロットベア(※上の写真のぬいぐるみ)のことを持ち運びドラマーさんだと思っている側面がある。ちなみにカレイドツアーでもお外に3回持ち運んだし、そのカレイドツアーと後のカオスツアーではこの子を抱きながらフォロワーと待ち合わせしていたりもしました。パイロットベアちゃんに色んな景色を見せてあげられて嬉しい2022年です(あと単純にフォロワーがわたしを探す為の目印としてめちゃくちゃ見つけやすいらしいので今後も持ち運びたい)。

 

・前説

 このブログ案を思いついた時に「こういうのって誕生日に書くものでは!?」って考えたりもしたんだけど、鈴木貴雄さんの誕生日は6月13日で今は12月。あと半年くらいあるな…じゃあいつ書いても良くない?になったので今書きます。オタクは誕生日を待てない生き物なので…。後付けの理由としては、わたしがUNICITY(※UNISON SQUARE GARDENのファンクラブ)に入会したのが12月だからというのもあります。12月って気分がうきうきになるだろうクリスマスもあるし。記念日を新規で作る時に既にある何かの記念日と被っていると覚えやすいね。別界隈の好きなグループのメンバーの誕生日とか未だに覚えられていないし…(単純に脳のキャパ不足です)

 彼は2022年の6月13日に37回目の誕生日を迎えた訳なんですけど、わたしとしては祝ったつもりがあんまりなくて。「わたしは鈴木貴雄さんのことをこんなに好きなのにわたしが持ってる能力じゃ彼のこと全然お祝いできなかった…」と何だか不完全燃焼気味で1週間くらいずっと病んでいたので(※ここは笑うところです)、この記事で愛を爆発させたい思いもあります。タイトルを2022にしてしまったので1年に1回は書きたいかな。いやわからんけどとりあえず2022年の終わり・現時点で鈴木貴雄さんの好きなところいっぱい書きたいです!!っていう記事にします。来年も再来年もその先も好きでいられるといいね。

 

・本題

 前置き長いオタクだからたくさん書いちゃった。鈴木貴雄さんの好きなところ、かなりたくさんあります…以下目次です。

 

①ドラマーさんへの「好き」を自覚するまでの経緯

 鈴木貴雄さんの沼(?)にハマった経緯をここで紹介しておきます。とても長いです。

わたしがUNISON SQUARE GARDENに本格的にハマったのは、2019年の7月に大阪・舞洲スポーツアイランドにて開催された結成15周年記念ライブ「プログラム15th」(以下:舞洲)の後なんですけど、そのライブ以前から彼らの楽曲は割と頻繁に聴いていました(他のアーティストやバンドより明らかに聴く頻度が多かったので今思えばかなりユニゾンのこと好きなことが伺えますね…)。

今まで聴いたどんな音楽よりも中毒性のあるメロディーラインと、口ずさみたくなる歌詞、なんかわかんないけどめちゃくちゃイケメンなギターボーカル。そうです、UNISON SQUARE GARDENのメンバーで最初に惹かれたのは斎藤宏介さんでした。「あんなにも早口な歌詞を歌えてしかもギターめっちゃ上手いの凄い!」と、誰もが通る道を無事に(?)通り正直に白状すると舞洲でも斎藤さんのことばかり観ていました。斎藤さんの所にたまに寄ってくる田淵さんのことも面白くて観察していたんですけど、鈴木さんにはあまり興味がなく…といった具合。舞洲以前にユニゾンのライブはおろか円盤すら観たことが無かったので(当時はアニメオタクの学生だったのでバンドで円盤がリリースされていることを知らなかったし物理的にお金が無かったというのもある)、舞洲で斎藤さんが「オンドラムス タカオスズキ!」と宣言してドラムソロが始まった時に「ドラムソロって何?!」と思ったのを覚えています。月の満ち欠けを表した映像がモニターに投影されて、髪の毛をぶんぶん振ってドラムを叩く鈴木さんと交互に映し出されたあの景色。彼のことは、距離が遠すぎて肉眼では豆粒くらいのサイズでしか観ることが出来なかったけれど、めちゃくちゃ激しいドラムソロを披露していた記憶があります。「ドラムソロというコーナーが用意されるくらいにはこの人のドラムって凄いんだな~」とその時のわたしはのんびり思って、終わった後は周りに合わせて拍手を送りました。バンドに対してわたしがずっと偏見として思っていた「ドラムという楽器はうるさいだけ」という概念をまだ消し去れていなかったので、この時は彼の叩くドラムの凄さが分からず不思議な気持ちでドラムソロを見届けていました。あと「今日の俺かっこいいわ、UNISON SQUARE GARDENかっこいい」とMC内で言っていらした時も、「めっちゃ自信満々やん…」とちょっと引いたりしていました(めちゃくちゃ失礼だなこの時のわたしまじで殴りたい)。

単純な話、舞洲の後 UNISON SQUARE GARDENのことが大好きになりました。今では「このライブが良かったからこのアーティストが大好きになりました」みたいな、1度のライブで惹かれることがよくあるんだけどユニゾンはそれではなく、階段を徐々に下りていくように段階を踏んで好きになっていった感覚があります。舞洲以前にFM802主催の夏フェスには行ったことがあったけれど、バンドのことをこんなに深く好きになるのは初めてだったので好きになることに対してかなり慎重になっていました。でも、TwitterやインターネットでUNISON SQUARE GARDENを調べれば調べるほど「信頼していいバンドだな」と思うことができて「好き」の気持ちが加速していき、今のわたしがあります。

「もっとユニゾンのことを知りたい!」と思った際、バンドには雑誌でのインタビュー記事があることを知りました。それもかなりたくさん。アニメや声優の界隈では雑誌媒体が主となっていたのでインタビュー自体が少なく、バンドの雑誌インタビューが大量にあることはなかなか衝撃的でした。中古で漁ったインタビューの中で、ファンクラブ会報を除くと珍しいユニゾンメンバーのソロインタビューが載っている記事がありました。シングル「10%roll,10%romance」をリリースした2017年に、メンバー個人の好きなものや影響を受けたものに対して話している…というもの。その中で鈴木さん…この辺りから“貴雄さん”と呼ぶことになるんだけど、その彼が語っていた内容をよく覚えています(よく覚えています、というか重いオタクなので好きすぎて何回も読んだ結果覚えたんですけど…)。

「ゲームは好きだし、すごく影響されてるなって思います。 僕、自分の中にヒー ロー願望があるんですけど、それはゲームや漫画から影響を受けてる気がしますね。困ってる人を助けたいっていう純粋な気持ちもありますけど、助けた上でヒーローになりたいっていう(笑)。ユニコーンの川西さんが火事の中に飛び込んで人を助け出したっていうニュースがありましたけど、すごく憧れます」

-「B-PASS」2017年9月号(増刊)より

 

この記事を読んだ時、「わたしが知らなかっただけで貴雄さんって物凄く優しくて強い人なんだな…」と心を動かされました。舞洲でのMCで言っていたことをこの記事を読んでやっと理解できて「そういうことだったのか…」と腑に落ち、それと同時にドラマーという職業に対しての偏見を変えてくれました。ユニゾンと鈴木貴雄さんに出会う前のわたしは「バンドはめちゃくちゃ陽キャな人が聴く音楽」とか「ドラムはヘヴィメタルみたいな怖い人がやるもの」という思い込みがあったので、彼らにわたしの人生の指針を変えてもらったことにとてつもない感謝の気持ちを抱いています。

ニゾンのことをを知る為に数え切れ無いほどたくさんのインタビューを読んだけれど、この記事が今でも1番のお気に入り。あと、ここには載せられないけどこの記事と共に載っていたお写真も凄く良く撮れていて大好きです。良い瞬間をバッチリ撮って下さったカメラマンさん、本当にどうもありがとう。

雑誌の記事自体は現在も集めていたりするんだけど、この期間にインタビュー記事を年代問わず隅々まで漁った結果「UNISON SQUARE GARDENってめちゃくちゃ素敵なバンドだな…もっと早く知っておけばよかった」と思わざるを得なくなりました。

とてもとても長くなってしまいましたが、明確にUNISON SQUARE GARDENのことを好きになったのは舞洲があった2019年の7月。鈴木貴雄さんのことを好きになったのは…いつだろう。好きになったきっかけは色々ありますが時期的にははっきりしていないので「いつの間にか好きになっていた」と言ったほうが正確かもしれません(本当に好きになった時期としてはイカ状態での活動が盛んになった2020年4月辺りかも)。そんな沼落ちのきっかけとなった出来事たちを次の章では記しておきます。

 

②ただの「好き」から沼落ちの「好き」になるまで

 メンバーの中でも特に鈴木貴雄さんのことが好きになった理由として、アルバム「MOOD MODE MOOD」リード曲の「君の瞳に恋してない」MVの髪型オールバック+お髭ありの姿が、今まで見てきたどの男性よりも魅力的に見えて一発で心臓を抉るくらいの衝撃が胸を貫き一瞬でノックアウトしたことも大きいです(※貴雄さんが髪型をオールバックにしていると毎回大騒ぎするのはこのMVがきっかけです笑)。

このMVの1分30秒辺りから貴雄さんの見せ場があるんですけど、佇まいがあまりにもかっこよすぎて何度観ても「???」となります。歩く度にふわふわと靡く長めのジャケットを羽織り、ちょっとだけヒールのある茶色のブーツを履き、髪型はオールバック、そしてお髭……好きなところ書いていたら重すぎてドン引かれるレベルになってしまうんですけど、とにかく彼のこの格好が心から大好きなんです。それまでかわいい系の男性に惹かれることが多かったわたしの理想のタイプを、鈴木貴雄さんはこのMVひとつで180度ひっくり返してしまいました。貴雄さんの持つ大人な雰囲気、とっても素敵…

鈴木貴雄さんをかっこよさを超短時間で摂取したい時は決まってこのMVを観ているので、TVの録画機器をいじるよりYouTubeにfullがある方がパッと観れてめちゃくちゃ便利です…円盤買わなくてもMV観れちゃうのは布教にもうってつけですし、大盤振る舞いしてくれてありがとうUSGinfo。

 

 わたしがユニゾンを本格的に好きになった当時(2019年の終盤頃)は全国のFMネット局で「機材車ラジオ」が放送されていた時期だったので、貴雄さんのソロ回で彼の喋りの上手さと心地の良い声に惚れて何度もラジオを聴き返したことも好きになった理由として挙げられます。「斎藤さんや田淵さんはきっと色んなところでお話されているからそりゃお喋りできるんだろうな~」とは思っていたけれど、いざラジオを聴いてみると「貴雄さんって2人に隠れていただけでめちゃくちゃお喋り上手やん…!」と、かなり驚きました。わたしは元々声優オタクだったのもあって自分にとってお気に入りの声や耳触りの良い声は何度でも聴きたくなる人間です。それまで男性だと割と高めの声の人(一般的に言うかわいい系)が好きだったりもしたんだけど、貴雄さんの声でわたしの中の概念が一気に崩れ落ちまして…耳をくすぐるような、聴いていると思わず眠ってしまいそうな低音ボイス。バチバチにかっこいいドラムを叩くという楽器を持った姿からは想像もできないゆるふわなお喋りに、一気に鈴木貴雄さんの虜になってしまいました。

 

③鈴木貴雄さんが叩くドラムについて

 今もドラムという楽器に詳しい訳ではないけれど、絶対に舞洲の時のわたし(2019年)より今のわたし(2022年)の方が鈴木貴雄さんのドラムを観る眼の解像度が高いと自信を持って言えます。数値化してこういうの、という具体的なものは無いのですが、わたしの感じた「この曲ってここのドラムめっちゃ音良いけど叩くのは凄く難しそう」という部分でプロのドラマーさんが同じことを同じ部分で言っていらしたり(楽曲の難易度のお話ですね)、100%正確とは言えませんが生のライブを観てCD音源との微かな違いも読み取れるようになったり…元々ゼロだった知識が1か2にはなったのかなと思います。

 技術的な話はわたしの持つ知識ではまだ出来ないので、鈴木さんのドラムを他のドラマーさんの話と交えながら進めていきます。

 例えば、ヒトリエのドラマーであるゆーまおさん。彼は自らヒトリエの楽曲を作曲したり、声優さんのライブでサポートドラマーとして飛び回って活躍するほどのスーパースキルを持っています。ゆーまおさんのドラムをわたしの手持ちの言葉で表現すると、『ふわふわしているけれど少し毒があって刺々しい』という印象です。バスドラム(足で踏んで音を出す部分)が強く、初めてライブハウスでヒトリエのライブを観た時はわたしの身体中に音が響いた記憶があります。彼のドラムは何度か生で観たことがあるけれど、いつまでも実態が掴めなくて飄々としたイメージです。実際にはこんな曲を叩いていたりします。

【風、花/ヒトリエ

【灼熱にて純情(will-will-woo)/星街すいせい】

【デネブとスピカ/DIALOGUE+】

楽曲に収録されている色んな音との比較対象としてドラムの音が分かりやすいものを挙げてみましたが、いかがでしょうか。ゆーまおさんは上記のようにVtuberだったり声優ユニットだったりとかなり幅広いジャンルへドラムの音を提供されていますが、やっぱり彼自らのバンドであるヒトリエの音がリスナーへの爪痕の残し方が最も強い気がしています。

 

 対して鈴木貴雄さんのドラムは、まず全面に力強さ。そしてその力強さの奥底にあるものをよく覗いてみると彼がドラムの音で表す、決して力任せだけで叩いているのではないという優しさだったり、曲によって変わる感情の渦が見えてきます。どの曲だと彼のドラムの魅力が伝わるかな…と考えてみたのですが、オタクって好きな曲を絞れない生き物なのでだいぶ悩みに悩んでしまっています…

「君の瞳に恋してない」は先程挙げてしまったのでそれ以外で…こちらはどうでしょう?

Invisible Sensation/UNISON SQUARE GARDEN

この曲を初めて聴いたのは関西のラジオ局であるFM802のとある番組なのですが、なんかこう…今までに感じたことのない感情になったのを今でも覚えています。田淵さんの書く曲が良いのはもちろんなのですが、初めて聴くインパクトとしてこれを超えたものはユニゾンに出会ってからのここ4年間、数えるほどしかありません。鈴木さんのドラムのことを「力強い」と表現しましたが、まさにその力強さが遺憾なく発揮されている楽曲だとわたしは感じます。イントロ直後の強さのある叩き方だったり、Aメロ・Bメロ・サビでの心地良いリズミカルな叩き方だったり、曲が進行するにつれて「次はどんな音を鳴らしてくれるんだろう?」とわくわくが止まらないように作られています。

 

 お2人はタイプが真逆というわけではなく、何となく似ているような気がしています。ゆーまおさんも鈴木貴雄さんも、お二人のドラムが本当に心から大好きなので技術面で細かく聴いて楽しみたい時は鈴木さん、リズムやノリを感じてふわふわと楽しみたい時はゆーまおさん、という風にわたしは気分によって聴く音楽を分けています。もしもUNISON SQUARE GARDENヒトリエが対バンしたとして(この対バンはまじで叶ってほしい)、ライブハウスの入り口で「今日はどちらのバンドがお目当てですか?」と聞かれたらめちゃくちゃめちゃくちゃ迷った挙句「ゆにぞんすくえあがーでんです……………」と言いそうではありますが…知ってから歴が長いのは一応ゆにぞんなので…

 

 

 この記事を読んでいる方に是非試して頂きたいのが「UNISON SQUARE GARDENの楽曲を歌ってみる」ということです。もちろんユニゾンの曲はカラオケに行った時に歌ったことあるよ!という方もいらっしゃると思うのですが、ここで注目して頂きたい点は鈴木さんの叩くドラムの譜面です。いざ歌ってみると、楽曲のメロディーラインを邪魔しないように譜面が作られていることが分かります。初めてこの事に気付いた時は驚いた拍子に思わず再生していた曲を止めてしまいました…

わたしはUNISON SQUARE GARDEN以外のバンドもよく聴いたりしますが、ユニゾンのことを今では1番好き!と言えるようになったきっかけはきっと「ドラムの音がうるさくなかったから」というのも大きいと思っています。語弊の無いように書いておくと他のバンドのドラムがうるさいという訳ではなくて…ユニゾンを好きになる前までのわたしは、ロックバンドに対してあまりいいイメージを持っていませんでした。「大きな音を鳴らしてどんちゃん騒ぎする人たち」「暑苦しい」くらいのイメージを持って生きていたんですが、UNISON SQUARE GARDENの音楽は楽器全ての音のバランスが良く、爽やかで聞き取りやすい斎藤宏介さんの歌声も相まって、初めて聴いた時には「え?これがバンドなん?」と軽く衝撃を受けました。でもわたしがユニゾンの音源を聴いたのはアルバム「Dr.Izzy」の頃なので、斎藤さんの喉のポリープ手術後の歌声だったんですよね…荒々しさを全面に押し出した昔の音源、それこそ初期のアルバムである「新世界ノート」や、斎藤さんが喉の手術前直前に収録したもの〜手術した後に音を録った曲が収録されている「Catcher In The Spy」を聴いた時にも「本当に同じバンドなん?!」と、かなりびっくりしたのを覚えています。

 ドラムの話に戻ります。UNISON SQUARE GARDENのメロディーライン・ドラム譜面の大枠を作っているのは田淵智也さんですが(※「Spring Spring Spring Revival」付属の「Nihil Vip Viper」制作ドキュメンタリー映像を参照するとPC打ち込みで田淵さんがほぼ全ての音を作って持ってきていることが分かります)、最終的な譜面のアレンジや音の調整はドラマーの鈴木貴雄さんが担っているとわたしは記憶しています。違っていたらすみません!

自宅の雑誌棚をひっくり返したらファンクラブ会報誌Vol.2が出てきたので読んでみたんですが、鈴木さんが上記に書いたようなことを喋ってらしたのでほぼ確定のようでした(情報源が会報誌なので詳細をここに詳細を書くのは避けますが、今では公式的な入手手段が無いプレミア品となっている為ご興味ある方はわたしのTwitterのDMに突撃してもらえればと思います…!)。

 

 鈴木さんは自らのドラムのことを「料理でいう皿(のポジション)」と表現したこともありますが(※舞洲でのMC参照)、この表現に乗っかるならば…お皿が素敵だと料理も美味しそうに見えるよね、という話です。自分の立ち位置を誰よりも自覚して、何を成すべきか。バンドだとどうしたら周りの音の邪魔にならずにドラムの音をリスナーの耳に届けられるか。そういったことを鈴木貴雄さんは目立たないところで縁の下の力持ちとして、そしてドラムソロの場面に例えられるように、ドラムの見せ場ではロックバンドにおける“ヒーロー”となって表現しているんだとわたしこは思っています。

 

④ドラマーさんのここがかっこいい!

 いっぱいありますけどいいですか?(※その内容を書くための記事です)

ここだけの話、鈴木貴雄さんってライブでのドラム譜面アレンジをしているんです…アレンジしていると思っていますがわたしは音感がない人間なので正確に聴き取れているわけではありません…悪しからず…。

 例えば「箱庭ロック・ショー」。この楽曲はUNISON SQUARE GARDENの楽曲の中でも初期の段階で作られている曲なので彼らはきっと何百回と、数え切れないほどに演奏していると思います。今年の夏〜秋に開催された「Tour 2022 kaleido proud fiesta」でも2曲目に選ばれました。ユニゾンの初期に作られた楽曲群は、粗削りな部分がありながらもそこから宝石を見つけ出していくような展開が非常に魅力的です。わたし自身がユニゾンを好きになった初心を思い出したい時は聴くことにしています。

「箱庭ロック・ショー」もそのうちの1曲で、カレイドツアーで聴いた時の印象もひと際強かった記憶があります。この曲のCD音源は特に、ユニゾンのキーポイントだと思っている節があってかなりの頻度で聴いているので…こことか!分かりやすくて大好きでした!!(急にテンションが上がるオタク)

※オタクの書いた譜面が通ります
f:id:y_u_0829:20221227224907j:image

(書いたはいいものの想定していたより画質が落ちちゃったので見辛いかもしれません…!PCだとある程度ましかも)

こちらを見て頂ければ分かる通り、この曲には1小節につき4つの音符という、音楽理論ド素人のわたしにでも簡単に解剖できるような作りになっています。この部分ってユニゾンのドラムの譜面としてはまだまだ序盤のとっても簡単なレベルなので、鈴木さんは「変わらない世界で〜」あたりからスティックをくるくる回しちゃったりするんです。そこが可愛くて好きです(突然の告白?)

ライブが楽しくなってきて音増やしちゃったりとか(完全に主観だけどわたしにはそういう風に見えます)、上記のようにくるくるっとドラムスティックをいとも簡単そうに回したりとか、これはカレイドツアー@2022 8/5 兵庫県 神戸公演だけの話なんだけどドラムソロの場面にてスティックを咥えちゃったりとか、貴雄さんらしいドラムだなぁ〜と思います。「ドラムソロありがとう!たかおさん大好き!」みたいなタオルかうちわか作っちゃだめかな?(?)

 

⑤ドラマーさんのここが可愛い!

 バンドでステージに立っていると力強くてかっこいいドラムを叩く鈴木貴雄さんでも、ステージから下りると穏やかでふわふわ~な雰囲気を纏っているように感じています。そこで直近のかわいい姿をここで紹介したいのです…

は~~~~~~かわいい

 つい先日、横浜アリーナにて「バズリズムライブ 2022」というフェスが開催されたのですが、そこで同じ日に出演されていた東京スカパラダイスオーケストラのドラマー、茂木欣一さんとの2ショット。鈴木貴雄さんは茂木さんLOVE♡な方なんですけど(※2020年9月に開催されたユニゾンの配信ライブ「fun time HOLIDAY ONLINE」のトークコーナーでその愛を爆発させる鈴木貴雄さんを観測しました)、わたしはそんな鈴木貴雄さんが好きなのです…自分の好きなミュージシャンに「一緒にハートポーズで写真撮ろう!」と誘われて(※推定)、ノリノリでハート作っちゃう鈴木貴雄さん可愛すぎる。この写真を初めて見たわたしは誰もいないリビングで奇声を上げて物理的に暴れてしまい弟に変な目で見られました…オタク落ち着けないですよこんなの。茂木さんマジで本当に心からありがとうございます、大好きです。

 

あとは、歌詞口パクしてるんるんになっているところや何だかんだ言ってふとした時にユニゾンの曲に絡めてトークを進めて下さるところや、円盤でカメラ目線をしてみたりするところ、ライブのとある曲で観客を見渡す仕草をしてみたりするところも鈴木貴雄さんの好きなところです。そんなん「観客とUNISON SQUARE GARDENへの愛」じゃん…バンドのことBIG LOVEな鈴木貴雄さんがね、わたしは大好きなんです。楽しそうにされていると安心するんですよね…

 

⑥ドラマーさんのおかげでドラムという楽器を好きになれた

 ここがこのブログの最終章です。こんなにも長いブログを読んで下さって本当にありがとうございます………

わたしのSpotifyには「ドラムが良い曲プレイリスト」なるものが存在しています。

ちなみにの話になりますが、バンドの方針でサブスク解禁をしておらずプレイリストに入れることのできないバンドの話を少しだけ挟みます。以前こちらの記事にもしたCRYAMY(クリーミー)というバンドのドラムも良い音を鳴らしていて好きです。

【誰そ彼/CRYAMY】

(言葉にして書くのは難しいのですが、歌メロとのバランスが心地良く、且つリズミカルで非常に聴きやすい音となっています。)

ところでこのプレイリストに曲を入れる基準は「自分がドラムを習ったとして叩いてみたいか」なのですが、最近は「このドラムめっちゃ好きだな」と直感的に感じたものをぽんぽん入れるようにしています。最近だと、「ミチヲユケ」/緑黄色社会、「ギターと孤独と蒼い惑星」/結束バンド がお気に入りです。ドラムという楽器はまだまだわたしの持つ知識では難解なので何というか…「この曲を聴けばドラムのことにもっと詳しくなれるかな?何となくで譜面覚えられるかな?」と、いつも心の中で踊りながらプレイリストの中の曲を聴いています。

 

 少し真面目なお話。わたしは鈴木貴雄さんに出会うまで、自分とドラム(太鼓)という楽器は一生縁のないものだと思っていました。

小学生のとある学年の音楽発表会、わたしは大太鼓を叩く係に任命されました。その時は、木琴やギターと違って音的な幅(音階)はそこまで広くない楽器だから簡単に叩けると思っていました。でも実際はリズムを刻むのがめちゃめちゃ難しくて、練習の時点でミスを連発してしまい…その結果、楽器の係を降板させられてしまいました。音符どころか五線譜も読めないいち小学生には難しかったんです。その時は悔しくて自宅に帰ってから大泣きしましたが、その年の音楽発表会では別の花形ポジションを頂くことができたのでもう未練はありませんが、過去にこんなことがあったので「わたしには太鼓という楽器はきっと向いてないんだなぁ、たぶんずっと縁のないものだろうなぁ」と思っていました。どちらかといえばちょっとしたトラウマのような…太鼓に対しては苦い思い出を抱えたまま、わたしは大人になりかけていました。

そんな成長途中に鈴木貴雄さんのドラムに出会いました。上記につらつらと長く書いた通り、ドラムの音の前に『鈴木貴雄さん』という人間が好きになって(今で言う『推し』みたいなものですね)、それから「この音ってどうやって出しているんだろう?」「このリズムめっちゃ好きかも!」と段々興味が湧くようになり、ゆっくり、けれど確実に、わたしの既成概念を変えてくれました。だから鈴木貴雄さんはわたしにとっては恩人のような人です。彼が居なければわたしは小学生の頃のトラウマをずっと抱え込んで生きていたと思うので、本当に感謝してもしきれません。

 

 2023年の目標は、本人不在のお誕生日パーティーを有休を取って盛大に開くことです。ひとりでは寂しいのでできればお友達を呼びたいんだけど、こんな変な(?)趣味趣向に付き合ってくれてなおかつ来年の6月13日って火曜日だけど空いてるフォロワーおるんかな…

あとこれは2年くらい前からずっと言ってるんだけど、本格的にドラムを習いに行って貴雄さんの観ている景色や解釈と同じものをわたしも見てみたいです。対戦よろしくお願いします!

このツイートは、今年の彼の誕生日である6月13日にライブの振替公演が奇しくも(またはスタッフさんが頑張って調整して)ぴったり被ったので記念のショットとして撮られたものです。めっっっちゃいいじゃん最高

 

 少し話が変わりますが、10月末でわたしがチケットを持っていた2022年のUNISON SQUARE GARDENの予定は終わってしまっていたので「もうゆにぞんの予定ないんか~…」と他のライブに行ったりしてゆにぞんの隙間を埋めていました。今年はゆにぞんを除いて合計34本のライブに行きましたが、ひとつひとつのライブに行く度に確かめていたのが「UNISON SQUARE GARDENと同じくらい好きになれる音楽かどうか」ということでした。もちろんそのライブ本数の中で本当に好きになったバンドやアイドル、アーティストはいますし来年の予定として組み込んでいる方々も一部居ますが、好きになった時に「この人たちの全部を知りたい」という感情になったのはゆにぞんだけでした。というか仮に思ったとしてもオタクの脳のキャパには限界があるので「いつかゆにぞんのことを忘れちゃうかもしれない…」と不安で堪りませんでした。それを確実的なものとした2022年だったし、UNISON SQUARE GARDENがわたしにとって大切すぎる、命のようなバンドということが証明された1年だったように思います。

 

 2023年もUNISON SQUARE GARDENと鈴木貴雄さんのことを大好きでいられますように。そして、UNISON SQUARE GARDENにたくさんお会いすることができる1年になりますように。

 

2022年、最前列を楽しんだオタクの思い出記録-#推しごときろく

 2022年はとんでもない数のライブに行かせて頂きました。ちなみにそのほとんどが平日参戦。仕事はまぁ自分の力で頑張って終わらせればなんとかなるんだけど、実家暮らしの20歳女は家族に晩御飯等々のことに若干無理を強いてしまった面があるので来年はそんなに迷惑かけないように反省します…

 今年の現場、「テンション上がりすぎてやたらめったら暴れてたら隣でゆったりお酒飲みながらライブ観てたお姉さんにびっくりされた」とか「すんごい土砂降りの中迷子になりながらダッシュでライブハウスに到着したらすげー大人しいバンドの時に足攣ってひとりで静かに悶絶してた」とか「セトリの1番最初に1番好きな曲来て大暴れして後日Twitterでセトリ知りたくて検索したら『ずっと飛び跳ねてる女の子いて最高だった』っていう完全に『わたしじゃん』みたいなツイートされてた」とかいう変な話や面白い話は色々と取り揃えているんですけど、今回は最前列に行くことができた現場のお話です。ちなみに今の話は上から、キュウソネコカミ、mol-75、なきごと となっております。

有り難いことに最前列を取れた現場は4つほどありました(※うち1つはライブではなく推しのラジオDJさんが出演されたイベントです)。それではスタート。

 

①2022 4/10 go!go!vanillas「青いの。ツアー2022」w/フレデリック@なんばHatch

 このライブに行くことになったいきさつから解説したいんですけど、わたしの大本命バンドUNISON SQUARE GARDENの対バンツアー「fun time HOLIDAY8」というものが2020年春に計画されていました。その大阪公演のゲストバンドがgo!go!vanillas(通称 バニラズ)だったので、2020年の初頭はバニラズの楽曲ばかりを聴いて彼らのことが好きになっていました。こちらのツアーはコロナ禍の為に延期→中止と段階を踏んで(中止が発表されたツイートを見た時はめちゃくちゃ泣いた)、そうして2022年に再度開催されましたが流石のユニゾンでも2年前と同じ場所で、同じバンドを呼ぶことは難しかったのでしょう。大阪公演は開催する会場が変わっていましたし、ゲストバンドにはバニラズの名前はありませんでした。その時のツイートがこちら。

そうしたら心優しきフォロワーが「今度のバニラズの対バンのチケ余りそうなんだけど要る?」みたいなリプを下さって、バニラズ×フレデリックのライブに行けることになりました…フォロワー女神か?

譲ってもらうことが決まりこの動揺である。全然落ち着いてなくてわろた

その…チケット譲ってもらったフォロワーのこと大好きなので暇さえあればその子のツイートめっちゃ見てるんですけど(怖)、数日前のツイートで「最前列かも」みたいなことを言ってるのを見て「ハン?????」となり、いざチケットを分配してもらったら本当だったし、なんだかよく分からないまま当日を迎えていました。

そもそもの話、この対バンは今をときめく2バンドが座席有りのなんばHatch(同会場の座席無しスタンディングに比べると3分の1以下の収容人数と思われる)を舞台として開催するということで倍率がめちゃくちゃに高かったので、フォロワーちゃんはバニラズのFCに入会していたとはいえまず当選したことが奇跡なんですよね…

ライブ始まってないのにめっちゃ楽しそうだなこのオタク…

 先手フレデリックも後手go!go!vanillasも生のライブは初めて。そんな初めてづくしの日に自分でもびっくりするほどの贅沢をしてしまったんですね…フレデリックで踊ってバニラズで暴れるという、なかなか貴重な体験をさせて頂きました。

このライブ以降、バニラズもフレデリックも年内にワンマンへ行くことが出来たので良い2022年だったな…バニラズの牧達弥さんに至っては今年3回くらいお会いしてるし本当にいい1年です。

 

 この現場で学んだこととして、なんばHatchの最前列は近いのは良いけど目線が直線的に演者を観ることになるので目のやり場に意外と困るし、ライブ後に首が痛くなるから正直2列目くらいが丁度いいかもしれません…(実際今年は同会場で2列目の現場もあったんだけどライブ後そこまで首痛くならなかった気がする)。

 フォロワーちゃんがわたしの隣の席ということはもちろん最前列なので、バニラズのVo.&Gt.牧達弥さんに確定ファンサ貰っててめっちゃ微笑ましくなりました。近くで見てもめちゃくちゃかっこよかったね…

 

 

 

②2022 6,9 CRYAMY「CRYAMY ONE MAN TOUR 2022 売上総取」@大阪・umeda TRAD

 スタンディングの整理番号が11番だったので奇跡的に最前列になった現場です。

 CRYAMYちゃんはこの時初めてライブに参戦したのですが、インディーズバンドだからそんなに人入らないのかな~と思っていたら後ろからかなりの数のファンの方々がわらわら(言い方)来てて最高~になっちゃったな…根強い人気のあるバンドらしい、というのをファンの皆さんから感じました。CRYAMYの記事はこちらでも書いているので良ければ。

 このライブの2日前くらいに彼らのCDを一通り聴いて「これはめちゃくちゃライブが楽しみだな…」と確信していたので、最前列で観るという贅沢が叶って嬉しかった公演でした。別バンドのリュックを最前列の前のスペースに置いてごめんなぁカワノさん…と思いながら荷物を床に置いてライブを楽しんだのもいい思い出です。今度行く時くらいはちゃんとCRYAMYちゃんのグッズで存在しているトートバッグを買います…そろそろ時期的に2年前くらいのグッズになるかもしれないのでまだ売ってたら、の話ではありますが…

これ以降も今年の秋には時速36kmとCRYAMYの対バンツアーにて2回目のCRYAMYちゃんを観たのですが、6月に観た彼らよりも技術力が向上していて本当にびっくりした記憶があります。ただ、秋に観た方は多忙過ぎて心の体調がめちゃくちゃ悪いまま行ってしまったので、願わくば来年リベンジをしたいと思っています。CRYAMYのワンマンツアー待ちです。

 

 

 

③2022 8/7 ヒトリエ「Summer flght tour 2022」@神戸VARIT.

 整理番号を初めて見た時に爆笑してしまった現場。このライブについてはこちらの記事で詳しくレポを書いているので短めに…

 別のバンド(UNISON SQUARE GARDEN)のツアー神戸公演の時に母の運転で会場に向かっていたんですけど、向かってる最中に整理番号が公開されている旨のメールが来ていて「あ、そういえばヒトリエの整番出てるやん~見る~」と思ってページを開いたら「………は?」って声が出ました。母にも「そんなことある???」って言われました(車運転してもらってるのに何見せてるんこのオタク)。

このヒトリエの公演日は個人的2022年夏のロックバンドライブ3連戦中の3連戦目、神戸→奈良→神戸の大移動だったので前日の奈良のライブ(ちなみにこちらは前から5列目でした)で暴れた結果若干身体が痛かったのですが、適当に起きて昼頃には神戸に到着しました。ていうか奈良の日の帰りめちゃくちゃ電車遅延していたにも関わらず、まだ翌日の体力残ってたことに今になって驚いています。若いっていいな…多分5年後はこんなことできないです。

 整理番号1番って本当に1番なんかなぁ…とか思いながらライブハウスの向かいのカフェでスイーツ(※お腹壊したくなかったので物体的なものは何も食べずにこの日は林檎サイダー)を満喫するなどしました。

めっちゃ楽しんでるな、お気楽オタクすぎない?

 整理番号は本当の本当に1番だったので、同会場の周辺で集まっていたグッズをめちゃくちゃ身に付けているファンの皆さんの誰よりも早く入場してしまいました。グッズの量=愛ではないけど「なんか…こんなヒトリエ新参者が1番になってすみません…」みたいな気持ちになったことをものすごく覚えています。なかなか無い経験だし開演前には胸張って「1番です!!!」みたいな顔したけども…

 感想をひとことで書くならば「目が足りない!」。わたしはどちらかというとBa.イガラシさん側だったのですが、まず目の前でイガラシさんを観られて幸せだし、ちょっと右を見ればVo.&Gt.シノダさんが目の前に居るし、真ん中寄りにはDr.ゆーまおさん。「こんな贅沢なことあるんかな???」とライブ中は何度も思いました。わたし前世でめっちゃ良いことしたのかもしれない…わたしの居住県&地元県での開催だし、MCの時には確定ファンサ(バンド界隈にファンサってある?)を頂いたしあまりにも最高すぎた1日でした…

 

 

④2022 11/6 FM802 FUNKY MARKET@万博記念公園

 こちらは自力の最前列です(自力とは?)

 大阪のラジオ局 FM802に推しDJさんである落合健太郎さん(通称:おちけんさん)という方がいらっしゃるんですが、数年前から結構な確率でお世話になっていて…彼の番組にリスナーと電話を繫ぐというコーナーがあるんですが去年は運良くそこに出演させてもらったり、ご縁があって今年5月に奈良県にて開催された「ムジークフェストなら」というイベントに行った際にステージ上で進行役をされていたり(ちなみにこのイベントのゲストにはUSG/XIIX 斎藤宏介さん・go!go!vanillas 牧達弥さんが来て下さいました!)。このようにかなり接点はあるものの、今まで至近距離でお会いする機会に恵まれませんでした…「ムジークフェストなら」で初めて落合さんを生で見れたのですが、それでも割と距離があった方なので…(?)

FM802 FUNNY MARKETの話をします。こちらのイベントは万博記念公園という大阪では最大級の公園で開かれるイベントで、コロナ禍を越えて今年が3年ぶりの開催となりました。2020年のステイホーム期間中(4月〜6月くらい)、当時のわたしは学生だったので学校が休みになり、暇すぎてずっとネットサーフィンをしていたら見つけたイベントで「いつか開催してくれないかなぁ」と思っていたら、想定していたよりも早く復活してくれることになったので嬉しかったです。

 このイベントには毎回ラジオの公開収録のようなブースが用意されていて(※正確には公開収録ではなくDJさんがその場でお喋りする感じのコーナー)、約1時間毎に話し手が変わるからお客さんもその度に半分くらいは入れ替わることになるのですが、おちけんさんが出演される時間の前にちょうど最前列の席が2人分空いていて母と一緒に滑り込みました。トークとしてはイベントの宣伝だったり募集したメールの内容でお喋りする等いつものラジオと変わらない内容だったのですが、ラジオでの放送が無いということでかなり自由度が高く、その場で即興で福山雅治さんの曲を歌って下さったりしたのがとても記憶に残っています。ラジオDJさんの即興喋りの凄さをひしひしと感じさせられたイベントでした…!推しDJさんを目の前でじっくり観られて嬉しかったなぁ…と、いつでも思い出せるくらいには印象的でした。

 

 以上、2022年 ライブ&イベント最前列のお話でした!暫くは全然そんなまえじゃなくてもいいかなぁと思っているんだけど(※ただしUNISON SQUARE GARDENを除く)、また機会があればこんな贅沢を味わいたいです。