音旅

文章の世界の住人。主に音楽のお話。

「壊してやるよ」

こんな曲を待ち望んでいた。

 

阿部真央ちゃんの新曲、「お前の求める私なんか全部壊してやる」。

 

 

およそ半月前、ラジオから流れてきた攻撃的な声やメロディー。「お前の求める私なんか全部壊してやる」なんてことを歌うものだから、一聴では誰が歌ってるのか分からなかった。ただ、この特徴的な声はどこかで聴いたことがあるぞ、と思った。

 

 

答えは阿部真央ちゃん。

 

阿部真央ちゃんのことは、2018年のFM802 MEET THE WORLD BEATという夏フェスで本格的に知った。

 

彼女はこのフェスで聴いたアーティストの中でも一際目を惹いていた。あいみょんHYsumikaなどの豪華アーティストも同時出演していたフェスであったのに、“自分らしさ”を誰よりも全面に押し出した彼女のステージは私の脳裏に焼き付いて離れなかった。そして私は彼女の曲をよく聴くようになった、というわけだ。

 

 

彼女の曲として有名なのは「貴方の恋人になりたいのです」であったり、「ロンリー」「モットー」あたりだと思うが(あくまで主観)、個人的には「喝采」、「ストーカーの唄~三丁目、あなたの家~」が好きだ。他のアーティストにはない彼女らしさがある曲とでも言えばいいのか、個性が爆発しているような「阿部真央」の曲が好きなのだ。

 

 

だから、今回の新曲も好きになった。

 

 

かっこいいの一言に尽きる。

現代人の隠している想い、周りに合わせてしまう風潮、それらをまぁ見事に壊してくれた。タイトル通り。

キャッチーなメロディーに合わせた歌詞。ぶん殴っているような暴力性を孕んでいるのに、これを歌うのが阿部真央ちゃんだからこそ、その良さが出る。リピート必須だ。何回でも聴ける。

 

 

「お前が求める私なんか私じゃない」

この言葉をよく言ってくれた!これでこそ阿部真央だ。

 

MVも歌詞が次々と出てくるボカロ風の映像で、私のようなボカロ世代にはド直球に刺さるだろう。

 

 

ちょっとあとがき。

 

ここまで語っておいて大事なことを言い忘れていた。

 

阿部真央ちゃんは子供を持つ“母”である。

 

子持ちと知った時は衝撃だった。本当かと疑ってしまった程だった。

あんなにパワフルなのに実際はお母さんという面もある。彼女の凄さはここにあるのではないだろうか。

 

 

これからもそのパワフルさを武器に、彼女には全力疾走していってほしい。

 

阿部真央ちゃんの曲についてはまたどこかでひとしきり語りたいと思う。

 

ではまた。